ジモリの校舎の壁面には、いたるところに壁画が描かれている。
これも鈴木瑞穂校長の学習方針の賜物だと思うが、
アートが身近であること、クリエイションが当たり前であること、
飯能のド田舎に位置する自由の森学園だからこそ、
ゼロから創造する力を養う学校方針が見事に教育の礎として活きていると、思った。
ホントに、ここの子どもたちは、生み出す力を信じている…と思う。
それがどれだけ尊いことかは、卒業して社会に出てから気付くのだ。
竹野に住まう舞台写真家の地域自治。
ジモリの校舎の壁面には、いたるところに壁画が描かれている。
これも鈴木瑞穂校長の学習方針の賜物だと思うが、
アートが身近であること、クリエイションが当たり前であること、
飯能のド田舎に位置する自由の森学園だからこそ、
ゼロから創造する力を養う学校方針が見事に教育の礎として活きていると、思った。
ホントに、ここの子どもたちは、生み出す力を信じている…と思う。
それがどれだけ尊いことかは、卒業して社会に出てから気付くのだ。
中二の課題・石 by 鈴木瑞穂先生
モチーフとして石はおもしろい。硬質で、もうこれ以上変化もせず、静止した石塊。
この石に深く深く斑紋として刻まれたキズやシミの、
長い時を経た歴史の痕跡と記憶を辿るようにイメージして描く。
自然物の内部に仕組まれて、隠されて在る様々な美しい色とカタチを見つけ出す。
細部にこだわって、執拗に追求することからできてくる仕事なのである。
自由で楽しく描くことに越したことはないが、ややもすると、
うわずった中身が薄くなるものだ。
こんな時は再度、実物の観察に戻って見ている気持ちを確かめたり、
手で触れるように深く見直すことである。
中一のはじめての絵の授業 by 鈴木瑞穂先生
花や草を土手から採ってきて、シルエットや塗り残しで絵空く。
周りの空間の部分から、中心の花や草をイメージして描かなければならない。
いままでは構造的に茎や枝から描いていたから、このように逆の方法で描くと、
非常に注意を喚起するのだ。もちろん水彩絵の具で描く。
翌週から固有色、青はプルシャンブルーとウルトラマリンを選んだ。
緑はビリジャン。描いてみたらどんな感じの世界が顕現するのか、木や風か。
赤のチューブはカーマイン。火や土を想像するか。
これらの色を使って、色々な技術的な変化を多様に試用する。
まずは「ぼかし」「にじみ」「重なり」「ぬり残し」を丁寧に体験する。
各々に時間をかけ、水彩絵具の乾燥の度合いや光、明暗の調子、
白や黒の混色の影響などを試しながら描くのである。
仕上げは、ジョージア・オキーフの「平原の日の出」「日没」「星々」を模写する。
各々に「ぼかし」「にじみ」があり、「ぬり残し」がある。
中一からこのハイレベルな美術の授業。
観察力、目線の転換、手作業としての「描き方」を学んでいる。
これだけのアート体験があるからこそ、ジモリのクリエイション力が突出するのだと、思う。
「ダンテ神曲地獄篇より」
鈴木瑞穂さん。元ジモリ中学校校長。
2014年の春に惜しくもお亡くなりになられている。
このジモリ30周年フェスに合わせて、美術棟が「鈴木瑞穂館」と名づけられていた。
1942年、東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。
日本大学芸術学部美術学科講師(美術科教育法)。
1985年~2000年、学校法人自由の森学園、中高校教諭(美術科)。
2001年4月~2003年3月、同学園中学校長(美術の授業を持ちながら)。
2002年4月より現職。2014年春他界。享年72才。
ポプラ社 子ども美術館シリーズ『絵がかけたよ』他に共著あり。個展6回(油彩、水彩、木口木版)
このような人が、美術を教えながら校長をしていたのが、ジモリなのだ…と合点。ジモリの真髄を見た思い。
瑞穂館には、美術の授業内容と生徒たちの絵も展示されていたのだけど、
中学生とは思えない自由な発想の絵たち。
これだけの力を引き出す先生が居たからこそ、ジモリはジモリで在ったのだと、心底感動。
ビオトープ(周辺地域から明確に区分できる性質を持った生息環境の地理的最小単位)
ビオトープとは、生き物の生活場所のコトを意味しており、川や池や沼、生け垣や境界木、耕地内の立ち木や岩など、
ある手の植物や動物が安定して棲息している最小単位の空間の呼び名として用いられます。
今、私たちの周囲では、生物の棲息空間が次第に喪われつつあります。そこで私たちは単なる緑を創るのではなく、
多様な生物が棲息する自然と人間の共生できる場をつくりたいと思っています。そして、自然と人間との関わりについて、
生徒が体験的に学習できるきっかけになれば良いと思います。
今回は、畑、池、林を組み合わせ、農林環境のモデルをつくりたいと思っています。
完成するのに十数年かかる予定です。自由の森の生徒のみんながこの場所を守り育ててくれることを私たちは願っています。
1991年度 卒業記念製作
卒業生が、生態系の森を置き土産にしていく学校って、どれだけあるだろうか?
正面に設置してあった「ジモリ30周年」アーチ。
人と人とがつながって、30年の時空を超えて集うさまを表している。
ジモリの正面玄関前。
すべてが手作りで、このステキな佇まい。
先生も子どもたちも、フェスを目一杯楽しんでいることが、伝わってくる。
ジモリの校風をそのまま表しているような光景。
クリエイションを基本とするこの学校は、
全体的に雑然としている。
しかしその混沌とした状態が、新しい何かを生み出す原動力になる。
ここの教育者は、そのことを充分承知している。
だから、子どもたちも、とにかく自由だ。
理想的な学校だと、思った。
ジモリ30周年記念壁画のひとつ。
いろいろな木があるように、ひとも多様性を持って生きる…とのメッセージ。