【Jan_29】芝崎健太ソロ『海はまだそこにある』


芝崎健太ソロ公演『海はまだそこにある』@Art Space 呼応

ボクにとってはケンタ初ソロ。

ゲイの欲情と宗教というデリケートな内容を吐露した内省的なダンスは、
終始ほの暗い中、独白する自身の声を背景に紡がれるのだけど、
小学生で同性を意識するが故に、欲情を自制する装置が無意識に働くようになった…
というエピソードが胸に響く。

「自分は子どもも産めず孤独に死ぬのだから、友だちを作らないようにしよう」と
失語症のように喋らなくなった知り合いの話を思い出した。

性におけるマイノリティが、いかに社会的抑圧を無意識に受け止めているか、
その胸苦しい状況が、自身のアイデンティティにどれだけの影響を及ぼすのか_。

キリスト教信者である恋人が、性を意識するにつれて教会から足が遠のいた…という話とともに、
椅子を掴みひたすら旋回する出口のないダンスが印象的だった。

貝のように閉じることで、状況を忘却しようと努めることもあるのだ…という事実。

海だけが相も変わらず白波を立てている。

人間がいかに社会的生き物であるのか、その社会が硬直することで、
生きづらくなる人々がどれだけいるのか、
その社会を形作るのは人間なのでは?…を突き付けられた作品だった。

#芝崎健太
#海はまだそこにある
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#呼応

【Jan_25】COMBO×COMBO『星空との出逢い』


COMBO×COMBO 『星空との出逢い』@日暮里d倉庫
作・演出・振付/井草祐一

初日明けました〜!井草さんの野心に満ちた作品。
「郡上おどり」で有名な岐阜県郡上八幡を舞台に、
生と死が「お盆」で交錯する。

差し挟まれる郡上踊り「かわさき」「三百」「春駒」の
脈々と受け継がれてきた振付と、
郡上八幡独特のイントネーションが、
作品をとても活きのイイモノにしていた。

その土地でしか生まれ得ない「踊りとコトバ」が、
連綿と続く命の連鎖の尊さを裏付けていて、
タイトルの『星空との出逢い』がその気付きであるなんて…。

なかなか深い作り込みに脱帽でした!

情景描写をダンサーの動きとシンプルな箱だけで表す
大胆さも功を奏していて、
だからこそ終幕前の小道具がとてもナマっぽく、
生と死のあわいに観客を引き込む装置になってました!

残5ステ。どんどん良くなる作品です。

[出演]
瀬戸貴彦
松田亜依
井本みくに(奇テ烈と彼女)
山田ロン
大橋純七
彦田かおり(劇団VS.)
小林ありさ
和樹詩(FPアドバンス)
鈴木勇士(A-Phone)

小川しおり(ICHIBANGAI-Dance Studio-)
後藤もも
鈴木玲
武田摩耶(Nect)
蓮子奈津美(マドモアゼル・シネマ)

[スタッフ]
照明/久津美太地
音響/相川貴
美術/澁澤萌
衣裳/天神綾子
方言指導/井本みくに
広報/吉原真理
舞監/久保田智也