【works】ただいま思案中


狭い島の中じゃ、
選択肢も限られてくるのか、
クライアントも
プロダクションも
上司も部下も
頭打ち。

愚痴ばかり
口に上るが、

いっそのこと
逸脱するか。

そんなことも思案中。

【E.Yazawa】時計をはずして

  優しい 気持ちなんて
  どこに 忘れたろう?
  きみとふたりで歩いた
  この道のどこかで

  こんなに ときめくなんて
  あれから なかったね
  あふれ出す この想い
  今すぐ 抱きしめて
 
  時間など気にしない 子供が
  遊ぶように 歩いてみようか?
  WITH ONLY YOU あの日のように

  愛も 夢も 命も
  きみに口づけさ

  答えなど求めない 子供が
  遊ぶように 生きてゆこうか?
  WITH ONLY YOU 時計をはずして
  
  頬杖ついて待っていた
  きみを感じて
  
  愛も 夢も 命も
  このまま抱きしめて

  明日など気にしない 子供が
  走るように 生きてみようか?

      ●

仕事が3つも4つも折り重なるように
襲いかかってきて、ニッチもサッチモ(ぷー)行かない状態で、

ひたすらパソコンとにらめっこの毎日。
その間、ココロの平静を保つ弛緩剤となってくれたのが、
「E.Yazawa」だった。

なんでだろう。60歳を生きてなお、
そのスタイルを貫いている強さだろうか?

広島から成り上がって頂点に昇り詰めてもなお、
自分を振り返る余裕にシビレルからだろうか?

いや、もっと生理的なものだ。

    「オレは矢沢を演じているんだ」

借金を抱えてどん底に落ちたとき、
彼はこんなセリフを吐いた。

これはゲームだ。

オレは矢沢を演じている。
だったら、この不遇を楽しんじゃえよ。
とことん矢沢に成り切れよ。

そんなスタンスに、
彼の強さを感じた。

そして、その強さ…孤独感とでも呼ぼうか…
荒波に屹立した剥き出しの岩のように
戦ってきたから出せる…懐の深さが、
声そのものとなって、魂にダイレクトに届く。

また、その孤独感からくる切なさが
自分の孤独感と共鳴して、心地いいのだ。

     ナルシスト。
 
     まさに。

     その一点に尽きるかもしれない。

しかし、そのナルシシズムを極めているから、心地いいのだろう。

忙しい合間を縫って、ひとりカラオケに行き、
2時間、矢沢を熱唱する。

お気に入りのチューンを繰り返し繰り返し、
矢沢に成り切ろう…とする。

しかしその完成度には、とうに及ばない。
  「成り上がり」…半端じゃない。

ますます惚れてしまった。

【訃報】市川準監督、逝去。


9月21日。晴れ渡る空、日曜日。

昨日は鬱血したブヨブヨのアタマで寝てしまったためか、
うまく寝付かれず、朝の7時には目を醒ましてしまった。

「そういや、土曜日の朝刊を読んでなかった」

…と、寝不足で肥大化したアタマをもたげながら、
新聞をめくっていると、その訃報があった。

市川準監督、急死。享年59歳。

       「えっ」

市川昆の間違いじゃないのか?
まだまだこれからでしょ、この人は。

CM界から映画監督になった魁の人で、
常に映像インパクトを与えてくれた、好きな監督だった。

「トニー滝谷」のメイキングを見直してみる。
監督が、ぼそぼそと語っていた。

 「この作品で、大監督になるからさ」
                  「オレの映画、低予算だからねえ」

2003年8月の映像だ。
ちょうど5年前。

そのまま本編も見直してみた。
                …涙があふれた。

坂本龍一のピアノが、じんじん胸に迫った。

孤独を抱え、その孤独を前に呆然と立ちつくす出演者たちの
心の揺れや葛藤が、ものすごく…堪えた。

そんな葛藤を映画というカタチで提示してくれた
…市川準監督の死を悼んだ。

現代に孕む、コントロールが効かなくなった様々な歪みや軋みを
これからも見つめ、カタチにしていって欲しかった。

こうやって突きつけられるからこそ、癒される部分もあるんだ。

「なんか、洋服って、自分の中の足りないものを埋めてくれるような気がして…」

                         …A子のセリフ。

晴れ渡る日曜日、
寝不足のアタマで、
哀しみにとことん浸った。

【E.Yazawa】黒く塗りつぶせ


 俺のハートは Get No Satisfied
 いつも Get No Satisfied
 とばすハイウェイ ハートはOver Heat
 いつも Get No Satisfied
 シャクな この世界だぜ
 みんな黒く塗りつぶせ

 ホレたあの娘に言ったぜ I Love You
 君に捧げる All My Love
 だけどスマシたあの娘さ Bye-Bye-Boy
 しけたオイラに Bye-Bye-Boy
 シャクな恋の夢など
 みんな黒く塗りつぶせ

 そうさ朝から晩までNight & Day
 いつも働きっぱなし
 まるで犬ころみたいさNight & Day
 なのにもんなしNight & Day
 シャクな金持ちどもを
 みんな黒く塗りつぶせ

 いつかおいらのハートはHurricane
 闇を引き裂くハリケーン
 荒れる龍巻き 光る稲妻
 闇を引き裂くハリケーン
 古い夢見る奴ら
 みんな黒く塗りつぶせ

    ●

土曜だっていうのに
14時間も働きっぱなし

休日だからどこにも行かず
ひたすらMacとにらめっこ

ipodの矢沢永吉コレクションが135曲
14時間もロングプレイしたら、
同じ楽曲2回ほど聴いてたよ

アタマは使いすぎてブヨブヨ
カラダの血液が溜まってかなり重たいよ

メンタマはパソコン画面の電磁波浴びて
奥のほうから火花が散って、視界が華やかだよ

なにもこんなに根詰めなくたって…
明日に割り振れば、少しはラクに生きれるのに

自分をいぢめて なにが面白いの?
まるで犬ころみたいだ…って言ったら、犬ころに失礼だけど

みんな黒く塗りつぶせたら、
少しは気が休まるのかな?

【OKINAWA】台風一過


09月19日
ひさびさに晴れ渡る。

沖縄らしい天気。
背中に一筋の汗。

通り過ぎる風が心地良い。

6ヵ月かけて臨んでいた
TVCMが本日校了。

長い年月をかけて熟成した
味のある仕上がりとなった。

楽曲で起用した
Shaolong to the Sky
関西で喜んでいることだろう。
⇒ただいまツアー中。

クライアントOKをもらった帰り、
車中でHanoi Rocks
大音量でかけた。
⇒フィンランドが誇るロックバンドだ。

2008年に巡ったフィンランドの
凍てつき張りつめた空気が甦ってくる。

今年の絶頂期に思いを馳せ、
先ゆかない現状を払拭する。

「ふう」

溜め息は、長いトンネルだ。

台風も行ったことだし、
そろそろ解放されてもいいんじゃないの?

デザイン事務所では
「野田凪さん」のニュースで
憶測が飛び交う。

⇒死んだら、終わりだよ。
⇒才能は置いていって欲しかったな。

勝手なことを口にしながら、
目の前の業務をこなしてゆくメンバー。

東京の友だちが感嘆した
沖縄の青空を見上げて、
朝イチに送られてきたメールを思い出す。

⇒「うひょー、生きててよかったねえ。」

さあて、まだまだ仕事はあるぞ。

【訃報】野田凪さん、逝去。


野田凪さん、逝去。

驚いた。
まだ34歳の若さだ。

順風満帆のアートディレクター。
誰もがうらやむ才能。
そんな人でも、死んでしまっちゃあ、おしまいだ。

忙しいだの、
ストレスだの、
眠れない…だの、
言ったところで、

死んでしまっちゃあ、おしまいなのだ。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
微力ですが、貴女の分まで頑張ります。

合掌。

【高田渡】トンネルの唄 by 朝比奈逸人


こんな長いトンネルってあるだろうか
もう前にも後ろにも行かないよ
最後の汽車から降ろされて
もう あの娘にも会えないな

オイラもそうだよ 本当はさ
誰でも家に帰りたがっている
都会は花盛りですって 便りを出した
ああ そんなの嘘だけどな

むかしプラットホームの上 灰色の
煙りの天使が浮かんでた
でも今になって思うんだ
あいつら流されてきたんだ

朝は 明日の後ろ姿
夜は夜で思い出を繕う
ねえ トンネルって溜め息なのかい
ねえ トンネルって溜め息なんだろう

空も地面もなにもなくて
長い長いトンネルの中
呼びあう声だけが聞こえるよ
誰も姿はもってないからさ

こんな長いトンネルってあるだろうか
もう前も後ろもなくなった
最後の汽車から降ろされて
もうあの娘に会えないな

最後の汽車から降ろされて
もうあの娘に会えないな

     ●

忙しいんじゃないな。
流されてる自分が イヤなんだな。

バランスじゃないな。
閉口する注文の多さに、ストレスなんだな。

【OKINAWA】多忙で不景気


09月17日。

高田渡なら、こんな状況
どのような唄にしてくれるんだろう。

バランスを失って
鬱病になる人もいるけど、

なんだかんだと
バランス取って生きてる。

恋に溺れて、恋人の背中を一刺し。
むしゃくしゃして近所を放火。
腹の虫が治まらないから、トラックで暴走。
ノイローゼになって他人をホームから突き落とし。

己自身に矛先を向けると、自殺ってことになるんだろう。

それにしたって、
バランス、バランスと反芻しなきゃ、
どうにかなってしまいそうだ。

酒をあおって朝まで飲んだり、
陶酔する音楽でトリップしたり、
高速道路をお気に入りの音楽でドライブしたり、
カラオケで咽が嗄れるまで熱唱したり。

平均的なバランスの取り方。

こうやって、言葉にすることも
ひとつのバランスの取り方。

内省に向かってしまうと、
とことん落ちていきそうだ。

この多忙のトンネル、
暗闇のトンネル…出口なし。
光はどこに行ったんだ。

【NY】Lehman Brothers


2006年11月に訪れたNY。

今話題のLehman Brothers本社前のStarbucksで
ボクは昼休みのマンハッタンを眺めていた。

行き交う人々にシャッターを押しながら、
その背景がLehman Brothers本社だと
当然のことながら、意識していなかった。

ニュースで映し出される
Lehman付近の光景に、

古い記憶の襞が反応する。

「ここは、見たことがある…」

探ってみると、確かにあった。
Lehman Brothersだ。

11月の昼下がり、
マンハッタンのOLたちは
煙草をバカバカ吸っていた。

【是枝裕和】歩いても歩いても


「ブルー・ライト・ヨコハマ」
  作詞:橋本淳/作曲:筒美京平/編曲:筒美京平 

 街の灯りが とてもきれいね
 ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ
 あなたとふたり 幸せよ
 いつものように 愛の言葉を
 ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ
 私にください あなたから

 歩いても歩いても 小舟のように
 私はゆれて ゆれてあなたの胸の中
 足音だけが ついて来るのよ
 ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ
 やさしいくちづけ もう一度

 歩いても歩いても 小舟のように
 私はゆれて ゆれてあなたの胸の中
 あなたの好きな タバコの香り
 ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ
 二人の世界 いつまでも

「歩いても歩いても」公式サイト

 是枝監督の最新作「歩いても歩いても」を観に行く。
 上映後、監督のトークショーがある…とのことで、
 前から予定しておいた。

 「厄介だけど、かけがえのないもの」

 「家族」という好き嫌いの感情を超えたところでつながる人間模様を、
 微に入り細に入り表現することで、普遍的な感動へつなげた作品。

 トークショーによると、
 監督の母親の死が、作品制作のきっかけだった。
 
 「人生は、いつもちょっとだけ間に合わない」

 何もしてあげられなかった母親の姿を
 スクリーンの中に焼き付けたい…との思いで
 脚本を書き上げ、出来上がったものだという。

 題名の「歩いても歩いても」は
 いしだあゆみのヒット曲「ブルー・ライト・ヨコハマ」が
 母親の大好きな曲だったから。

  ♪歩いても歩いても 小舟のように
  ♪私はゆれて ゆれてあなたの胸の中

「ブルー・ライト・ヨコハマ」いしだあゆみ

 1968年にリリースされ、
 69年の紅白歌合戦で初出場を果たしている。
 いしだあゆみの出世曲だ。 
 
 21歳にして、揺れ動く愛人…影の女の心の動きを
 切なく歌い上げている。 見事な時代背景。
 よく考えたら、自分の生まれ年だ。
 
 宮崎駿といい、是枝裕和といい、
 スタートは自身の心の揺れ動きだったり…する。
 
 トークショー終了後、
 パンフレットを購入し、
 監督のサイン欲しさに列に並んだ。

 間近で見る監督の目ヂカラ。

 「歩いても歩いても」ってタイトルは
 なんで付けたんですか?

 そんな質問を投げたら、上記のような回答が来た。

 「前々からどこかで使いたいと思ってたんだよ」
 とてもフレンドリーに答えてくれた。

 作品って、そういうもんだよな。
 あらためて、思った。