【NY】Lehman Brothers


2006年11月に訪れたNY。

今話題のLehman Brothers本社前のStarbucksで
ボクは昼休みのマンハッタンを眺めていた。

行き交う人々にシャッターを押しながら、
その背景がLehman Brothers本社だと
当然のことながら、意識していなかった。

ニュースで映し出される
Lehman付近の光景に、

古い記憶の襞が反応する。

「ここは、見たことがある…」

探ってみると、確かにあった。
Lehman Brothersだ。

11月の昼下がり、
マンハッタンのOLたちは
煙草をバカバカ吸っていた。

今年は、手術か?


「放って置いても、復活したりしないんですか?」

半月板の断絶。

たかがジョギングで?
2キロ走っただけだぜ?

「軟骨なので、縫い合わすか、削り落とすしかないんです。」

「つまり…?」

「手術をオススメします。」

「最短2泊3日で大丈夫です。間接鏡を使って…内視鏡ご存じですか?
 膝の脇から穴をあけて、関節の間にある半月板の状況を確認しながら、作業します。」

「はあ…」

突然の宣告に、こちらのアタマはついて行けてない。
「手術」という単語が、うまく飲み込めないでいる。

「まあ、今すぐに決定されることはないですよ。
 仕事のご都合も、家庭のご都合もございますでしょうから。」

「手術をしないで、治す方法はないんですか?」

「リハビリだけで治す方法はありますが、半月板が元に戻ることはありません。」

悪夢だ。
削り落としてしまったら、膝はどうなるんだろうか?
ジョギングどころの話じゃなくなるのでは?

「とりあえず、持ち帰らせてください。」

速まる動悸に、息が詰まりそうになる。

 

今年は、どうするべき?


待合室で待つこと、およそ10分。

「ほほ、そんなに早く結果が出るの?」

半信半疑で診察室に入ると、輪切りに展開された自分の右膝が。
コンピュータ処理で自在に右膝の内側に侵入。
出たり入ったりを繰り返しながら、
レントゲンでは見ることのできなかった
軟骨の状態、筋肉の状態、半月板の状態を確認する。

大腿骨がガッチリと脛骨にぶつかり、
その周りを靱帯が支えている。
我ながら、見事な膝の構造体だ。

そこで医者は、半月板の状態を説明しだした。

上からみた断面図と、横からみた断面図を交互させながら、
半月板のカタチを調べてみると…。

どうやら半月板そのものが断絶している…らしい。

このまま放っておいても悪化するばかりで
良くなる保証はないらしい。

今年は、さらに寝耳に水


去年の腰痛は、環境の変化もあって、
順調に恢復を続け、今はその後遺症もなく、
硬直しコチコチになった背中がウソのようだが、

今年もそれに勝るような出来事が起こってしまった(T_T)。

核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging, MRI)
なる生体内撮影を金曜日におこなった。

なんのことはない、2週間前にジョギングで痛めた膝が
なかなか完治しないので、大事をとってスポーツ外科に行ってみたのだ。

レントゲン検査では、膝の複雑な構造をチェックすることが出来なかったので、
日を改めてMRI検査に臨んだわけだ。

高磁場を起こす大きな円盤の下に40分間。

カラダを動かさないように固定しながら、磁力に晒される。
体内のあらゆる細胞が反応しているんじゃないだろうか…
と思わせる強い磁力が、右膝を中心に行ったり来たり。

つま先からアタマの中まで電気風呂に入ったような痺れに襲われる。
意識も朦朧として、指の感覚がなくなり、五指すべてがもぎ取られたような錯覚に。

それでもなんとか高磁場の試練に耐え、痺れたアタマで待合室に。

【夏企画】サマースタイリングコンテスト


オキナワが日本で1番オシャレな夏になる!
沖縄を代表するサロン15店が今年のオキナワ夏スタイルを提案!
コンテスト形式で1番のスタイルを決定!
今すぐケータイから投票しよう!

そんなうたい文句で始まった【サロン企画】。

県内人気サロンが一堂に介して
沖縄市から糸満市まで広がりのある
大規模なコンテストが、この夏開催される。

全国でも、これだけのコンテストは
…しかもケータイサイトで行われるコンテストは
おそらく類を見ないだろう。

6月8日から8月31日まで。
みんなでアクセスして、サロンを盛り上げよう。

SUMMER STYLING CONTEST ’07

長い長い闇が、またやってきた。


この時間である。

またもや、苦しい企画書づくり。
20日の12時に、夏キャンのプロモーションを提出する。

それまでの間、徹夜に近い作業がつづく。

このコンペで、6月7月8月9月の媒体扱いまで決まってしまうのだ。
それはもう、広告代理店にしてみれば、生きるか死ぬかのオオゴトなのである。

なんとも、超現実的な話。

それでも任された職務を遂行するしか、今のボクに選択肢はない。

写真は、ブルックリンブリッジ。
ブルックリンからマンハッタンまで30分のウォーキングタイム。
朝から清々しい気分だった。

ふう。

Perfect World by 城 直樹


人は切ない存在だ。

EMBRACEABLE YOU

何かを抱きしめていないと、
とてもじゃないが、持たなくなる。

「おぎゃあ」と産まれてからこのかた、
少しずつ何かを失ってきた。

時には音を立てて崩れるようなこともあった。

年を取るとは、そういうことなのだろう。
感覚を鈍らせていくしか術はないのだ。

EMBRACE ME

抱きしめられたいと思うのは、
失われたモノの記憶を引き戻したいから?

おぼろげに刻まれた感触を取り戻したいから?

IRREPLACEABLE YOU

行き着く場所なんかない。
すべて寂滅してしまうんだ。

     ●

城直樹のPERFECT WORLDを聴いた。

アコースティックギター一本で、
オーバーダビングもなしに、
ポリフォニックな音の世界を構築する
希有なギタリストだ。

彼が奏でる「PERFECT WORLD」は切ない。

「完全なる世界」とは、なんだ?

欠けることを知らない世界。
すべてが満たされた世界。

城直樹は、センシティブにPERFECT WORLDを奏でる。

一音、一音、人々の嘆きに封印をするかのごとく。
抱きしめられても満たされることのない思いを受け取るかのごとく。

COME TO PAPA, COME TO PAPA, DO

生まれ出たその日から、ずっと失われてきたその記憶を
静かに手向けるかのごとく。

城直樹 official web site

何度味わっても、嫌なモノ。


たった今、報告を受ける。

  【CM案不採用】

なんとしてでも獲りたかった
コンペティションの結果報告だ。

かなりの気合いと、
クリエイティビティを集結させ、
二週間という短いスパンで
あらゆる可能性を模索し、組み上げた7案。

5社コンペで、最終案の5つまで選ばれてはいたものの、
本日の常務会で、非情な結論となった。

【シズル表現にインパクトがあった】

採用案の評価だ。
経験がモノを言う部分で、差をつけられたカタチだろうか。
これでこのクライアントのCMコンペは4連敗ということになる。
かなり萎える。かなり堪える。

結果を待つ間、いろいろな妄想が駆けめぐり、
獲得したことで得られる充実感を疑似体験していただけに、

そのすべてが得られない…とわかったときの失望感は
…何事にも代えられない…深い、重いものとなって返ってくる。

    んんん。

これが実力なのか。
この悔しさを何度体験すれば、
高みに昇れるのだろうか…。

    行き場のない自己消沈。

    NY…遠いなあ。

【Brooklyn Museum】Ron Mueck


ものすごいインパクトである。

NYから帰ってきてもう3ヵ月が経とうというのに、
未だに未整理の写真が残っている。
特にブルックリン周辺の写真が、まったく手つかずだ。

その中のブルックリンミュージアムで観てきたアートと写真は格別だった。
このRon Mueckというオーストラリア出身の彫刻家と
Annie Leibovitzという女性の写真家の展覧会はものすごいインパクトで迫ってきた。

Ronの作品群は、スケール感覚を失う。

5mの巨大な赤子が泣きじゃくっているかと思えば、
30cmの小さなおばさん2人が、姑をいびっている。

とにかくリアルなのだ。

制作過程のビデオをチェックしてきたが、
塑像の彫刻家が行うセオリー通り、粘土で形を起こしてゆき、
細かいディテールまで粘土で再現している。

毛穴のひとつ、
浮き出た血管のカタチ、
ツメにかぶった薄皮のフォルムまで
…すべてだ。

そのデッサン力だけでも驚異なのだが、
観る者を日常から切り離すために、
極端なスケール変換をおこなっている。

2mの巨大な黒人女性の顔だけ。
部屋の隅にうずくまる3mの白人男性。
5mの手こぎ舟にたたずむ20cmの男。
そのほとんどが衣服をまとわず、醜い体をさらけ出している。

おびえた表情、苦悩に満ちた体?が、
現代人の標本として展示されている中を、
異星の異人を眺めるように、談笑しながら見て回る人々。

醜い体をさらけ出すことなく、
抱えた心情を暴露することなく、
品位を保って作品と接してはいるが、
その内実は穏やかではないはずだ。

その対比が、アートだ。

Ron Mueck