【bozzo】梅雨空、東京。


本日6月最終日、
午前中東京到着。

もわっとした夏日の那覇から
どんより梅雨冷えの東京へ。

いきなり人の動きが活発で
しかも人の距離が近く、
さらに何故か追い立てられるような
殺伐とした空気に、やられる。

「うわっ、リアルに都会」

ラッシュ時の人いきれに
タイトロープな生き様、目の当たり。
⇒詩的過ぎるか。

沖縄は、やはり空気が
友愛的なのだ。

何度も思うが
これが東京。

常に何かしら
突きつけられている
切迫感がある…。

東京人が癒しを求め、
週末だけでも…と
沖縄に足を伸ばす心情が
たやすく理解できた。

緊張を強いたげられる…のか。

…この空気に
 まずは慣れなきゃいけない。

いきなり
ボディブローが
効いているのだった。

【谷川俊太郎】そして


  夏になれば When Summer Comes
  また The cicadas
  蝉が鳴く Sing Again

  花火が Fireworks
  記憶の中で Freeze
  フリーズしている in My Memory

  遠い国は Distant Countries are Dim
  おぼろだが but The Universe
  宇宙は鼻の先 is Light in front of your Nose

  なんという恩寵 What a Blessing
  人は That People
  死ねる Can Die

  「そして」という Leaving Behind
  接続詞だけ only the Conjunction
  残して ”AND”

            (谷川俊太郎”minimal”収録)

       ●

詩人って、どんなときに 言葉を紡ぎたくなるのだろう。
谷川俊太郎が詩についてこんなことを語っていた。

  詩は野原に咲く一輪の花でありたい…と思うんです。
  花そのものに意義は要らない…そこに咲いていれば、それでいい。
  詩も同じです。…そこにそっと携えておけたら…それでいい。

日頃の会話で疲弊した言葉たちを
愛でるように、活けるように、紡ぐ。
routineで記号化してしまった言葉たちに
息吹を吹き込む。

きっと詩人は、言葉たちが好きで好きで、たまらないのだ。

写真もそう。

日常生活で見慣れてしまった視覚情報を
一度フラットな感覚で受け入れる。
…すると、すべての事象が輝いて見える。

ボクも視覚で愛でる詩人に、なりたい。

      ●

沖縄は梅雨明け。
今日はすっかり夏日。
陽射しがどっと迫ってくる。

明日から、東京。

感覚をフラットにして挑みたい。

【JAZZ GUILD】0627 LIVE!


06月27日、土曜日。
桜坂セントラルにて、
沖縄ジャズギルドオーケストラ
のライブをリハから撮影する。

フォトログにUPしてみた。
【0627 JAZZ GUILD LIVE】@fotologue
Yahoo!photoでもUPしてみた。
【0627 JAZZ GUILD LIVE】@Yahoo!photo

すばらしいエンターテインメントショーだった。
技術とショーが調和して、見応えのあるLIVEだった。

今回はじめて密着取材的に
リハから本番までを撮影したのだが、
やはりステージ周りを自由に動ける
リハーサル時の撮影のほうが、面白い。

動きが限定されるステージ前撮影は、
まだまだ撮りようがあるのだが、
こちらの要領不足で、つまらない仕上がりになってしまった。

しかし、やはり管楽器には親近感があるから、
撮影カットも惚れ惚れするような写真ばかり(?)

今回の東京営業にも、活かしていきたい。

【bozzo】写真展映像化


06月24日。水曜日。長い一日。
朝から活動する。

午後、電動屋の稲森氏と
東京営業用に写真展の映像化に挑む。

ギタリスト城直樹さんのご協力もあって、
すばらしい映像作品に仕上がった。

「臺灣」TAIWAN photo by 森 英嗣
「ゆれる。」YURERU photo by 森 英嗣

      ●

今日は驚愕の事実と出会った。

なんと映像編集に携わった
電動屋の稲森氏とは、生年月日がまったく同じであった。
この衝撃は、胸にドシーンと来た。

今まで月日が同じな人物とはお会いしていたが…
⇒「流求茶館」の店主も同じ月日。

生まれ年まで同じ…といったケースは初。

血液型もおそらく同じであるから、
嗜好も、思考も、指向も、おそらく同じであろう。

これからの行く末が、お互い心配(?)か。

案の定、
この不況で波立つ広告業界の
だらしない現実に激昂し、未来を憂う。
熱血O型牡羊座なのだ。

      ●

来週は一週間東京。
どのような辛い風を浴びてくるのか…。

某有名ADには「この3ヵ月でホントに新作なんだろうね」
…と念を押されての再訪問である。

たしかに沖縄から3ヵ月という超短期スパンで
2度も作品を持ち込む輩もそう多くはないだろう。

まずは、この2作品を持って挑みたい。

電動屋稲森氏、ギタリスト城直樹さんに心底、感謝!
おふたりの分まで、頑張ってきます!

【福永武史】駈込み訴え


「みんなが潔ければいいのだが」はッと思った。

やられた! 私のことを言っているのだ。
私があの人を売ろうとたくらんでいた寸刻以前までの暗い気持を見抜いていたのだ。
けれども、その時は、ちがっていたのだ。
断然、私は、ちがっていたのだ! 私は潔くなっていたのだ。私の心は変っていたのだ。
ああ、あの人はそれを知らない。それを知らない。

ちがう! ちがいます、と喉まで出かかった絶叫を、
私の弱い卑屈な心が、唾を呑みこむように、呑みくだしてしまった。
言えない。何も言えない。
あの人からそう言われてみれば、私はやはり潔くなっていないのかも知れないと
気弱く肯定する僻んだ気持が頭をもたげ、とみるみるその卑屈の反省が、醜く、
黒くふくれあがり、私の五臓六腑を駈けめぐって、
逆にむらむら憤怒の念が炎を挙げて噴出したのだ。

ええっ、だめだ。私は、だめだ。
あの人に心の底から、きらわれている。
売ろう。売ろう。あの人を、殺そう。そうして私も共に死ぬのだ、
と前からの決意に再び眼覚め、私はいまは完全に、復讐の鬼になりました。

                         (太宰治著「駈け込み訴え」)

       ●

06月13日。土曜日。
福永武史氏のひとり芝居、「駈込み訴え」を観る。

ギリシャ人の作家ニコス・カザンザキスの「キリスト最後のこころみ」における
キリストとイスカリオテのユダの関係が、ボクは好きなのだが、

太宰治の解釈も愛に溢れていて、心悼む。

「申し上げます。申し上げます。」で畳み掛けるように
訴えておきながら、師への愛情で心が二度三度裏返る。
そのリアルな愛憎二律背反な情景を、俳優・福永武史氏は
カラダ全体…いや、タマシイ全体で、演じ切った。

1万2千もの長大なユダのセリフを、
状況の流れを汲み取りながら、演じ、伝える…そのパワーたるや。

福永氏は、このひとり芝居のために、何度ユダを演じたのだろう。

セリフを吐きながら、次の展開をすでに描いていないと、
観る者を欺くことはできない。
予定調和で進行するのなら、太宰を読めば事足りる。

「あやまたず私の口にひたと押し当てました」
         この恥辱をどのような驚愕さで演じるのか…。

「旦那さま。私は嘘ばかり申し上げました。私は、金が欲しさにあの人について歩いたのです。」
         この最期の哀絶な己をも裏切るセリフをどう切り出すのか…。

70分間、飽きさせずにたったひとりで全ての視線を受け取る
                     …この状況たるや、半端ない。

      ●

しかし、最期に思うのだ。

これだけのパワーをなぜ、公園で放つのだろうか…と。
しっかりした箱で聴衆を集めて興業すれば、
次につながる資金も生まれるし、次につながる人との出会いもあるだろう。

13日の公演に集まったのは30名ほど。

芝居仲間や知り合いを除けば、
純然たる客は10人程度か。

道行く人を取り込もう…群衆がさらなる群衆を呼ぶ…
…というイメージでもあったのだろうか。

実際、散歩中の若者やカップルたちも一時は歩を止め、
その狂信的演技に目を向けていた。…しかし、それだけだ。
…5分と持たなかった。

沖縄でこれだけのパワーを保つ演者がいる…ということを
パブリックに知らしめたいのであったならば、
トランジットモールで10分ほどのショートものを演って、
続きは「てんぶす」で…といったつなげ方もあったのではないか?

完全なる空回りに見えてしまったのが、
共鳴しているだけに、残念でならなかった。

福永さん、今度、酒を飲みましょう。

【佐藤伸治】感謝〈驚〉


楽しかった時が終わって
気づいてみたらさみしい人だった
寄り添う肩も頼りにならないで
裏切ったような気分だった

なぐさめもなく
やさしさもなく
そっと過ぎてく季節を
はしゃがないで見守ってた
あの人に驚きと感謝込めて歌うだけだった
そう全部

正しくもない
ウソつきじゃないよ
そう全部
指切りしない
近道しないよ
そう全部

夏休みが終わったみたいな顔した僕を
ただただ君は見てた

人影もなく
あこがれもなく
そっと過ぎてく季節を
はしゃがないで見守ってた
あの人に驚きと感謝込めて
見てただけだった
そう全部

正しくもない
ウソつきじゃないよ
そう全部
指切りしない
あこがれじゃないよ
そう全部

正しくはない
近道しないよ
そう全部
正しくもない
ウソつきじゃないよ
そう全部

      ●

佐藤伸治の言葉の世界は
なんと誠実なんだろう。

写真展を終え、この曲に身を委ねると、
あらためてこの歌の伝える核が心に沁みる。

感謝〈驚〉。

【FISHMANS2005】感謝〈驚〉

【bozzo】同時写真展、終了


06月14日。
「臺灣」「ゆれる。」写真展、終了。

最終日は、
バケツをひっくり返したような大雨。
そのせいか、来場者も少なく
静かな終焉となった。

桜坂「g」で
群青の余韻に浸る。

朝方4時、フェイドアウトするように帰宅。

      ●

今回の2つの個展で
多くの方との出会いがあった。

「臺灣」では、
台湾をよく知る人との交流があった。

期間中、浮島通りの「阿里」や
又吉通りの「旺来」など
台湾屋台料理のお店にも通い、
あらためて沖縄と台湾の距離を想った。

革命的三線奏者コウサカワタルの台湾話は
特に旅情をそそられ、刺激的だった。

      ●

「ゆれる。」では、
東京から移住してきた様々な職種の人たち、
写真家アーティスト画家料理人映像プロデューサー
との心の交流が、創造力をかき立ててくれた。

旧知の地元クリエイターや
仕事でお世話になった人たちの
素直な感想や助言も、ボクを勇気づけた。

      ●

あっというまの17日間だった。
全身に心地よい疲れがにじんでいる。

次なる動きを模索したい。

写真展に協力いただいた皆、
会場に足を運んでいただいた皆に
驚きと感謝を込めて。

ありがとう!

【実話】愛のむきだし


「愛のむきだし」公式web

237分の壮絶な純愛映画だった。

【ゆらゆら帝国】空洞です

ゆらゆら帝国が主題歌になっている…ただそれだけで観に行った。

宗教と性欲。
理性と本能。
権力と自由。

常に二律背反に陥るこのお題。
「あちら」か「こちら」。
「あちら」じゃなきゃ、「こちら」。
「こちら」じゃなきゃ、「あちら」。

二項対立で決着をつけようとするから、
状況が立ちゆかなくなる。

そして、権威主義がさらにそれを加速させる。

宗教も見方を変えたら、権威主義。
「神」の名を借りて、権力を欲しいままにする。

その歪んだ構造に虐げられた3人が、
あらたな新興宗教であらたな権力を獲得し、そして瓦解する物語だ。

      ●

宗教の問題は、奥が深い。
父と子と聖霊。三位一体。

絶対的な教義が「父」。
それを伝える神父が「子」。
教義に従い増殖する宗徒が「聖霊」。

このヒエラルキーが
権力を生み出した。

「父」を伝承する「子」は
「父」そのものではない。
よって「父」の真意を知らない。

であるから「子」は解釈によって
「聖霊」へ伝承をおこなう。

そこには解釈のズレが生じる。
曖昧なるものを排していく結果、
二項構造へ行き着く。

「白」か「黒」か。
「善き」か「悪しき」か。

「白」と「黒」の間にある無数の「グレー」が収斂される。

これが社会全体を息苦しくしている要因だ。

構造主義が堅牢になればなるほど、
末端への伝承は「純化」され、
コントラストの強い二項対立となる。

「はじめにことばがあった。ことばは神と共にあり、ことばは神であった。」

ことばによる伝承が、ズレを生み、
ズレがさらなるズレを増殖させ、大きな歪みとなった。

      ●

しかし、「愛」に「ことば」はいらない。
「愛」は衝動であり、「愛」はダイレクトだ。

 ぼくの心をあなたは奪い去った
 オレは空洞 でかい空洞
 全て残らずあなたは奪い去った
 オレは空洞 面白い

「愛」は観念ではなく、心の顫えだ。
肉体に立ちのぼった「ことば」にならない衝動だ。

その身体性が真実であることを、
237分の長大な「愛のむきだし」は物語っている。

必見。

【松本隆】スローなブギにしてくれ


want you オレの肩を 抱きしめてくれ
生き急いだ男の 夢をあわれんで

want you 焦らずに 知り合いたいね
マッチひとつ擦って 顔をみせてくれ

人生はゲーム 誰も自分を
愛しているだけの 悲しいゲームさ

want you 弱いとこ 見せちまったね
強いジンのせいさ おまえが欲しい

人生はゲーム 互いのキズを
なぐさめあえれば 答えはいらない

want you…I want you オレの肩を 抱きしめてくれ
理由なんかないさ おまえが欲しい おまえが欲しい

【南佳孝】スローなブギにしてくれ

      ●

6月7日、日曜日。
梅雨だというのに、晴れ続き。

ダム枯渇。
潤いが欲しい。

昨日、コザのRoguiiで【ノラオンナ】のライブを見る。

ウクレレがこんなにも切ないなんて…。
今野英明みたいに
ゆる~く、つま弾く感じのウクレレしか印象がなかったから、
彼女のウクレレには、ぐいぐい引き込まれた。

男と女はルーツを探る旅…だなんて書いたけど、
息絶えるまでゆらゆらゆれる情念あってこその「性=生」きるだよな。

 あなたに逢いたい
 顔が見たい…声が聴きたい…体に触れたい
 でも…ホントは
 こんな想い…すべて忘れたい

そんなアンビバレントな心の「ゆれ」が
ウクレレのアルペジオとともにじわ~と沁み込んでくる。

「スローなブギにしてくれ」も彼女が唄うと、
「人生はゲーム」のフレーズが滲んで聞こえた。

      ●

本日、沖縄ツアーファイナル。

6/7(日) さちばるまやー

open 18:30  start 19:00

南城市玉城字玉城31-1
Tel (098)948-3230

沈む夕日に聴く【ノラオンナ】は、さらに心が「ゆれる」だろう。

【ノラオンナ】パンをひとつ


 おまえをだきたいと
 あなたにそういわれて
 一晩中考えて
 あたしはあの日だかれた
 うしろめたいおもいと
 かくせないうれしさと
 あけがたにだきあって
 そしてキスした

 おまえをだきたいと
 あなたにそういわれて
 あなたの目をじっと見て
 あたしはすこし笑った
 おもいが強すぎると
 なにも感じなくなる
 あけがたにふれあって
 やっと感じた

 わすれものはしないでね
 部屋のドアはもう開けない
 紅茶をゆっくり入れて
 パンをひとつたべて眠った

 あたしはおもったの
 あいしてるといえたらって 
 あけがたにゆめを見て
 そしてわすれた

 わすれものはしないでね
 部屋のドアはもう開けない
 紅茶をゆっくり入れて
 パンをひとつたべて眠った

 おまえをだきたいと
 あなたにそういわれて
 おだやかなその寝顔を
 息をころして見つめた
 そのときおもったの
 あいしてるといえたらって
 あけがたにゆめを見て
 そしてわかれた

【ノラオンナ】on the myspace