花木豪との再会


花木豪。
芸名みたいな名前だが、本名だ。

沖縄のデザイン事務所で7年前、出会った。

実を言うと
沖縄に来て初めて制作したTVCMで
彼とは出会っていた。

それは、アルバイト情報誌のTVCMだった。

その会社の新人社員だった彼は、
社長推薦で出演を任された。

出演内容は…夜間工事のガードマン。

おそらく当時、彼は20歳を過ぎたばかり。
黄色いヘルメットに上下のつなぎを着て、
それなりにサマになっていた。
その時から「変わった奴だなあ」と思っていた。

そんな彼が、
取引していたデザイン事務所に、
ひょっこりやってきた。
…不思議な縁だと、笑ってしまった。

あれから7年。

彼は東京神宮前のデザイン事務所で
日々奮闘している。
体格も立派になったが、
人間としても立派になった。
出てくる話がおもしろかった。
考えていることが、まともだった。

山之口貘じゃないが、
こんな縁も、沖縄ならでは…と
こころが温かくなる。

今日も女性下着のカタログ制作で
夜もない生活を送っているのだろう。

がんばれ、花木豪。

これから東京


昨日はさんざんな一日。
ま、重なる時はかさなる。

大事なクライアントへの
プレゼンテーションに気合いを入れて臨んだら、
見事にダメ出しを食らい、イチからやり直し。

さらにもうひとつの大きなプレゼンも抱えてしまい、
ブレストに3時間。
脳みそがペースト状になって、

急いで向かった打ち合わせ先で、事故。

夜も9時を回っているというのに、
駐車場でベンツのドアにテールランプを当ててしまった。
事故処理で警察のお世話に。
会社の上司にも連絡を取り、保険屋とのやりとりをお願いする。

11時。
ふたたび会社へ戻り、残務を処理しようと思ったら、
セキュリティの暗証番号をど忘れ。
防犯ベルがしたたか鳴り響く。
こちらも性根尽き果てていたので、なすがまま。
社長から会社に連絡が入り、誤報であることを知らせる。

ヘロヘロになりながら、
夜中の2時まで仕事。
途中、なんどもまぶたが閉じる。

メールの文章が、少々おかしかったかも。

そんでもって、今日から東京。
一週間のバカンスのはずが、打ち合わせの嵐。
大きな仕事を2つも抱え、沖縄とのやりとり。
切り替えがうまく行くのか。

今からどっと疲れが出てきた。

癌に教えられる その2


別にアンテナを立てて
耳そばだてて、癌の情報を得ようと
しているわけではないのだけど、

今日も会社のテレビで、アフラックのTVCMが留まった。
アフラック 生きる.com

ジャーナリストの鳥越俊太郎が
みずからの癌の体験を語るCMなのだが、
その「さらけ出し方」が衝撃だった。

病棟の廊下を点滴ぶら下げ歩いてる姿や、
ベッドに横たわり、うなだれている顔や、
病院の食事を口にして、微笑んでいる姿など、
およそTVで見る鳥越俊太郎のイメージにはそぐわない。
そんなショッキングな映像が連なり、モノローグが語られるのだ。

「癌から逃げないことです。逃げたらなんでもこわいです。」

サイトは、さらにモノローグが続く。

  たとえば、夜暗いところで白いものが見えたと思って、
  背中を向けて逃げたら、恐怖が迫ってくる。
  でも、何だろうと思ってそっちへ向かっていけば怖くない。
  それを確かめようとする好奇心が出てくる。
  どんな癌なのか、共存するにはどうしたらいいのか。
  どういう治療法があるのか、そういう好奇心を持って
  向き合うのが、一番いいと思う。

  いろんな葛藤はあるかもしれないが、
  結局は向き合うしか、ない。
  ずっと背中を向けていたら、苦しいですよ。
  向き合うのは自分を守るため。自己防衛本能です。

自分の「生」を真っ正面から受け取る。
弱いからこそ、正面で。
授かった生命、最後まで責任を持って燃焼しよう。

そんな鳥越俊太郎の何事にも実直な姿勢に、心打たれた。

癌に教えられる


広告のネタを探す時、
ボクは「アドフラッシュ」なる業界刊行物をパラパラめくる。
今日も、最新の「アドフラッシュ」を見るともなしに見ていた。
そしたら、見つけてしまった。

宝島社の広告。

おそらくこれもfuture text前田知巳の仕事だろう。
根っこを照らし出すコピーで、いつもハッとさせられる。

今回も、このコピーを読んで
レイモンドカヴアーの詩「渡り鳥」を思い出してしまった。

      ●

笑いが癌細胞を減らす という説がある
癌は不思議だ

末期癌を宣告されて 十年以上生きつづけている人がいる
癌は怖いけど不思議だ

最後のすこし前 突然元気になって一泊出かけたんだよ
という人の話は少なくない
癌は不思議だ というより人間の体は不思議だ というより人間は不思議だ

毎年数え切れない量の 癌関連本
癌から逃げよう
いや 癌とたたかおう
いや 癌をうけいれよう
癌は人のなかにあるのに 人は解ききれない 何と意地の悪い

「癌とは時間をかけて死と向き合うことなのです」と語る人がいた
こうなるとまるで人生そのものではないか
「でも 死んだら何も言えなくなるんだよ」と 人は想う
そうだけど そうではないのではないか
壮絶と不思議の数ヶ月 その人の生き様と逝き様に
親しい者は ずっと語りかけられながら その後を生きていくのではないか

癌で一生を終える日本人 いまや一年間 三十万人強
医療は進歩しつづけているはずなのに

人はまた 癌を考える

      ●

…死に直面してはじめて、自分の「生」を根本から意識する。
そのとまどいを「渡り鳥」から、ボクは感じた。

結局、生きていることの不安、死んでいくことの不安は、
どれだけの思いを巡らせても、拭えるものではない。
人と人とのつながり、その愛情の網の目で、人はなんとか救われるのだ。

前田知巳も、連綿とつながる人間どうしの連鎖に
その救いを感じているのではないだろうか?

そんな気がする。

台風通過中!


またもや、台風。

しかも最近の台風は
成長過程で近づいてくる。
こないだまで996hPaだったのに、
上陸する頃には、
非常に大型の945hPaまで成長している。

これもすべて海水の温度が上昇しているせいだろうか?
珊瑚もどんどん北上しているらしい。
東京湾のあたりで珊瑚が見られる…とか。

北極の氷も広範囲で溶けて、海水面も微妙に上昇しているらしい。

地球環境が、目に見えて悪化している感じ。
自分の生活環境も、なんだか悪化の一途。

いつになったら、落ち着くのやら。
早く暴風域を脱したい。

新原ビーチ


めまぐるしく毎日を送っているため、
ブログ更新がついに追いつかなくなってきた。

ブログネタは、事欠かない。
毎日がエキサイティングだ。

しかし、時間がどんどん目減りしている。
なんだかそんな気分。

立ち止まって、振り返って
写真をひもといて、言葉を紡いで…
…と、ブログ更新の作業は
日常を整理する意味でも、とても重要なのだが、
それが追いつかない。

はがゆいばかり。

じっくり腰をすえて
新しい美術館のことや、
橋本治のことや、
映画のこと、
山之口貘のこと、高田渡のこと、
やなわらばーや、halgaのこと…
もちろん、日々追いまくられている仕事のこと、
どんどん綴っていけたら…なんて。

多忙のまま過ぎ去ってしまったら
疲弊だけが取り残されてしまう。
それだけは、したくない。

  そんな僕の生活の柄が夏向きなのでしょうか
  寝たかと思うと寝たかと思うと
  またも冷気にからかわれて、
  秋は秋からは、
  浮浪者のままでは眠れない
  秋は秋からは、
  浮浪者のままでは眠れない

そんな山之口貘の詩が、気になって仕方がない。

  阿久悠が死んで「行間を共有する日本語が死んだ」。
  人は文章で説得されるかもしれないが、
  それを我がモノとして実感するのは、「行間を共有する」ことがあってのこと。
  読み手をそこに追い込むような行間を設定することによって、
  文章というものは成り立つと、阿久悠の歌詞は物語る。
  
…と語る、橋本治をもっと実感したいと思った。

なのに、時間ばかりが目減りする。
もしかしたら、自分の気力も目減りしているのか。

多忙は、人を狭量に仕立てる。

  

かえるん親子、来沖(^^)/


08月25日の旧盆のとき、
東京から「かえるん親子」が来沖した。

ハナタマ日記

都会育ちの子供たちを連れて
北部のほうへ。

ムシをいやがり、早く帰りたい…と
グズグズ言っていた前日の姉弟が、
ニコニコ川遊び。

やっぱり子供たちには
自然が一番。

いつのまにか
いろんな発見をして、楽しんでいる。

お姉ちゃんは、この1日で頼もしくなった。

タナガーグムイの急な斜面も
ロープをつたってひとりで降りた。

瑞々しく広がる豊潤な「たまり」を見て
達成感のあまり、嬉々とする。

顔を洗って、その気持ちよさに感動する。
何度も、何度も、顔を洗った。

笑顔がキラキラ輝いていた。

こんなひと夏の経験が、
これからのお姉ちゃんを
しっかり後押ししてくれるだろう。

貴重なひとときを共有できて、
ボクもうれしかったよ。

また沖縄に遊びにおいで。

タナガーグムイ

ドイツ壮行会


8月13日。
人間ドックでバリウムを朝から飲んだ。
炭酸の粉が、胃の中で膨張し、
バリウムの重たい液体が、空腹の胃をどろどろと転がる。

右に左に上に下に
「王様ゲーム」よろしく言われるがまま
カラダを動かす。

そのたびに炭酸が食道を這い上がってくる。

バリウム。金属の液体。なんてこった。

10分間ばかりの格闘のあと、下剤を飲まされ、
できるだけ速やかに体外へ放出するよう指示される。
「バリウムは固まると厄介です」
ここまで来ると「人間モルモット」だ。

その後、ドイツ行きを決めた佐藤夫妻の「壮行会」へ。

読谷にあるホテルで「飲茶バイキング」だ。
久しぶりに美味を堪能。空腹の胃をなだめるようにゆっくりと咀嚼。
静かで贅沢なランチタイムを5名で過ごす。

食事と会話を気の合う仲間と愉しむことで
硬直した思考や肉体を、こんなにも解放してくれるのか…と感動。

旅先で、土地の味に舌鼓しているような、豊饒なひととき。

 尚理、真琴ちゃん、ドイツでも
 ゆっくりとランチを愉しもうね。
 昼間からヴァイツェンビールでも含みながら…。

それにしても、美味しい時間だった。

日の出ヨガ


知念村のあざまさんさんビーチで
毎月第一土曜日に行われている「日の出ヨガ」。

朝の4時に起床し、夜明け前の南部へと向かった。

集合時間の5時半に少し遅れて到着。
すでに常連さんが15名ほど、朝のあいさつを交わしている。

勝手の分からない初参加の夫を尻目に
妻は完全にヨガモード。

ヨガマットを敷き、柔軟体操を始めている。

こちらは、日の出と共にヨガを愉しむ人たちのショットを収めるべく、
カメラを構えているが、参加者はすでに呼吸をととのえ始めている。

ヨガの集まりすら、初めての参加なので、
かなり引き気味に遠景を捉えていると、

妻がさかんに手招き。

どうやら、しっかり参加しないと、まずいようだ。

仕方なしに写真撮影を諦め、呼吸も乱れたまま、
見よう見まねでヨガをおこなう。

先生の言われるがまま、足を広げ、手を伸ばし、
腰を曲げ、呼吸をするが、どうもしっくりとこない。

しかし、さわやかな日の出の光と潮風を受け、
ただただ呼吸に意識を集中していると、
なんだか気持ちが「凪」のように落ち着いてきた。

大きな空と大きな海。
そのふたつしか、視界には映らない。

そんな贅沢な視点で世界を眺めると、
「地球」という惑星が愛おしくなってくる。

ちっぽけな存在だけれど、
生きていること、生かされていることの歓びが
ふつふつと湧き上がってくる。

ヨガのちぐはぐな動きの中で、
カラダを意識し、ジブンを意識し、地球を意識する。
そのままじっと噛みしめていたい至高の時間だった。

【リハビリ生活】その実態


07月04日に行われた手術から、はや1ヵ月弱。
07月17日には抜糸も行われ、傷口は多少腫れているものの、
見た目には健常な肉体に戻りつつある。

しかし。

術後の筋力は、自分で思っていた以上に衰退していた。
リハビリのトレーニングを行うたびに、右と左の筋力の差に呆れている。

今日も朝からリハビリ。

決められたメニューをこなす。
ビー玉を足の指を使って拾う作業や、
足の指でタオルをたぐり寄せる作業。
階段の上り下りを模した昇降運動。
スクワットなどで筋力トレーニング。

メニューをこなす毎に、
右足の力の衰えを痛感する。

未だに正座が出来ない。

膝を完全に曲げることが出来ないのだ。
見た目以上に、体内変化を起こしているのだ。

執刀中、膝の中に水を溜めて、
雑菌を洗浄しつつ、筋肉の締め付けをゆるめるのだが、
そのおかげで膝周りの筋肉は、完全に固まってしまったらしい。

「大したことじゃない」階段の昇降が、苦痛だった。

デリケートな人間の肉体を、デリケートな対応で徐々に恢復軌道へ。
リハビリテーションのありがたみを今回、初めて知った。

ロクト整形外科クリニック