【Mar_11】You_Think in HIROSHIMA


東日本大震災から1年を迎えるこの日、
「You_Think あなたは考える_2012.3.11 in HIROSHIMA」 と題したイベントをおこなった。

これは尾道で行われた「You_Think」の広島版で、
2015年までに核兵器禁止条約の締結をめざすPROJECT NOW! 代表の安彦恵里香さんと
古くからの友人で行政書士の小笠原亨くんとの協力で実現したもの。

「ひとりひとりが一旦立ち止まり、呼吸を整え、自分の心に耳を澄ます」ことで
目の前の問題を「やり過ごす」ことなく「引き受ける」きっかけになれば…と、

東日本大震災以後の1年をそれぞれが振り返り、
今自分が未来に向けて出来ることを語り合った。

14時46分の黙祷をはさんで、
そのキヲクを記録すべく写真に収めたものが、
さきほど1本のムービーとして完成。

67年前の被爆のキヲクを辿り、
未来にむけてアートで再生していくプロジェクト
キヲクの再生」との共鳴で、

03/11がとても意義深いものとなった。

「黙祷」の一言で気持ちを鎮めたとき、
突然、熱い思いが立ち上り、涙腺から涙があふれた。
陸前高田市のあの情景が脳裏に甦った。

「津波が来て良かったと思えるようになりたい」
南三陸町の女子生徒は卒業式にそう語ったそうだ。

5年後に今を振り返り、果たして僕たちはその一言を口にすることができるだろうか?

これからにかかっている。

【UNITE!NIPPON】You_Think in 広島で


03/11、広島で開かれる「YOU THINK あなたは考える 2012.3.11 in HIROSHIMA」で
UNITE!NIPPONの1年を振り返る展示と、1年目を迎えるこの日にあらためてUNITE!NIPPONを実行いたします。

YOU_THINKは尾道にいる宮本くんからの誘いで実現しました。

この日だから…というわけではなく、今後はひとりひとりがニッポンの未来を考え、語り合う。
そのきっかけになれば…と思います。

以下、UNITE!NIPPONの新たな主旨文です。
bozzoのホームページも更新しました。

    ●

 未曾有の大震災から1年。
 いまだにニッポンは明確な未来を描けないでいます。

 東北の復興はどうしたら良いのでしょう?
 東北の人が決めれば良いのでしょうか?

 フクシマの今後はどうすれば良いのでしょう?
 放射能の事実はちゃんと伝わっているのでしょうか?

 エネルギー問題はどうしたら良いのでしょう?
 原子力発電に頼ることが得策なのでしょうか?

 経済問題はどうしたら良いのでしょう?
 資本主義のシステムを鵜呑みにして良いのでしょうか?

 国際情勢問題はどうしたら良いのでしょう?
 政治のことはわからない…で済まされるのでしょうか?

 ニッポンの未来が見えない…だから、動けない。
 この閉塞感をどうにかしたい、死にたくなる。

 未曾有の大震災から、未曾有の困難な時代へ-。
 見通しのない問題に目を向けることほど
 ツラいことはありません。
 
 しかし、私たちの未来です。

 10年後、20年後は確実にやってきます。
 そのときに今を振り返って、未来の自分はどう思うのか?

 「自分の意志で切り開いてきた」のか、
 「思考停止で人任せに来た」のか。

 あなたは、希望を持って「ニッポンの未来」を描けますか?
 そこに__笑顔はありますか?

    ●

 UNITE!NIPPONは、現状をしっかり受け止め、
 自分たちの問題として、今を考えるプロジェクトです。

 さまざまな問題を「やり過ごす」のではなく、
 今「引き受ける」ことでニッポンの未来が輝く。

 その希望こそが笑顔を生み、まわりを元気づけるのです。

 さあ、ひとりひとりが立ち上がろう!
 希望にあふれ、笑顔がつながる未来のために。

【mar_04】砧


粟谷能の会」続いて、粟谷能生さんの「」。

互いに情愛を持ちつつも夫は仕事で故郷を離れ3年、
妻は今か今かと帰郷を待ち焦がれるが、終には寂しさのあまりこの世を去る。

死の報を聞いて無念の思いで弔いを始める夫の前に、
妻の亡霊が現れ、夫への恨みつらみを訴えるが、やがて成仏する。

なんともやりきれない話なのだが、
夫婦の情愛がすれ違う様は、現代にも通じる内容。

能生さんの演じた「妻」は
滲み出るような悲哀の情と、行き場のない恨みに溢れ、
微動だにしない立ち姿に、ぐさっと胸を突かれた。

名演。

【mar_04】人丸


粟谷尚生さんの「人丸」。

日向に流された父の行方を案じ、
鎌倉から訪れた娘、人丸。

当時の鎌倉ー宮崎間は、
死を決する旅路であったに違いない。

乞食同然となった盲目の父、景清に
なんとか再会は果たすが、回向を頼まれ別離。

もう一生、会うことはできない…という「今生の別れ」。
現代では考えもつかぬシチュエーションに、
ただただ想像を膨らますのみ。

【mar_04】景清


国立能楽堂でおこなわれた「粟谷能の会」にて。
父である人間国宝の粟谷菊生さんで評判高い「景清」を、息子である粟谷明生さんが初演した。
そして、さらに今回はご子息の尚生さんとも親子共演。
粟谷家三代にわたる芸の継承が、千駄ヶ谷の檜舞台で実現した。

平家の猛将のなれの果て「景清」の哀感漂う風情が、
絞り出すような発声と重々しい振る舞いで表されていた。

【mar_03】黒岩哲彦


3月3日、エクセルギーハウス
雨デモ風デモハウス」の内覧会へ。

エクセルギーとは「資源性」という意味。
各種エネルギーの総和は宇宙全体で見れば一定不変であり、消費されない。
あくまでも消費されるのは「有効エネルギー」つまり「エクセルギー」である…という考え方。
だから、エクセルギーハウスとは「エネルギーを最大限活用する住宅」ということになる。

そして、この「雨デモ風デモハウス」は、エクセルギーの考え方を最大限工夫したデモハウスだ。

ネーミングにもあるように、雨デモ風デモ、都市部にもあまたある自然を最大活用し、
できるだけ既存エネルギーには頼らない、しかも快適な環境配慮型住宅は建てられないか…と、

東京都の「地球温暖化対策推進のための区市町村補助プログラム」の支援を得て、
武蔵小金井市の市民が中心となり、専門家、NPO、大学、小金井市とタッグを組んで
2009年からスタート。2011年の9月に建立した。

写真のパネルが「太陽熱温水器」。
太陽エネルギーの15%しか活用できない太陽光発電にくらべ、
この太陽熱温水器だと60%のエネルギーが吸収され、お湯となる。

その雨水のお湯(約60℃)が3トン、床下のビニール状の放熱タンクに貯められ、
床面がゆるやかにぽかぽかと温かくなる。
さらに熱放射の理屈で、床の温度が天井や壁に映り、部屋全体が快適になるのだ。

なんといってもこの住宅がスゴイのは、2つのポイント。

快適さを生み出す「面温度」

 体感温度は壁の放射熱で決まる…ということ。
 空気温度(室温)が、快適とされる温度(夏26度、冬20度)であっても、
 周囲の天井、床、壁の面温度が快適温度でなければ、体感温度が変化し、
 人は体力を2割も消耗するのだ…という。

 逆に室温がたとえ快適温度ではなくても
 周囲の面温度が快適温度であれば、人は快適に過ごせる。

★熱調節に「水」を活用

 面温度の調節媒体に「水」を最大限利用している。
 「水」は最も熱を貯められる物質。
 すべての生物の体温調節は「水」でおこなっている。
 人間も70%は「水」である。だから急激な体温変化もなく
 どのような環境下でも適応できるのだ。
 
 この仕組みになぜ今まで着目してこなかったのだろう。

 冬の雨水放熱タンクも「水」を太陽熱で温め貯蔵することで
 家の床下が夜になっても温かさをキープできる。
 夏は熱伝導の良い金属を天井に使って、
 天井裏をぬらし風を通すことで、終日25℃ぐらいの面温度に調節する。
 すると、天井からの熱放射で部屋全体がひんやりと涼しくなる。

そのほかにもグリーンカーテンや、生活排水の浄化など、
あらゆるエクセルギーが節約された住宅が「雨デモ風デモハウス」だ。

黒岩さんは、もう十年以上も前からこの「エクセルギー」を提唱してきた。

「住まいが変われば、人間の生活も思想も変わる」
 
温度調節にエアコンが当たり前、
「室温」調節で急冷房、急暖房。
大きなガラス面が占めたモダンな住宅。
ガス給湯で熱湯と水を混ぜて適温に。
…などなど。

実は「住まい」の設えからエクセルギーの大量消費が始まっている。
この設えを整えていけば、人間の営みも自然に寄り添うこととなる。

「地球の棲まい手」となるために、黒岩さんは3つの力を提唱する。

 1.自然の力
 2.生き物の力
 3.自分の力

住まいに「自然(太陽・風・雨)」を取り込み、
「生き物(微生物)」の浄化作用を活用し、
「自分(智慧・体力)」を使って生活に工夫を施せば、
大量生産・大量消費で偏り、欲望の煽動された今の社会が
どこか歪んだものであることを実感することになるのだ。

戦後67年の急先鋒な生活を、ひとつひとつ見直していく。
「住宅」にその源泉があると思う。

 

【mar_03】Ayuwringal Start Up Party


03月03日に幡ヶ谷Heavy_Sickでおこなわれた
Ayuwringal Start Up Party

 Ayuwringalのコンセプト、
 それは圧倒的な情報量と無秩序が織り成す繊細で時に攻撃的な音色が特徴の
 ノイズミュージックという音楽の一ジャンルを髣髴とさせるファッションの提案である。
 複雑で無秩序であるにもかかわらず、どこか幾何学的かつ繊細な柄を衣服に取り込もうという試みであり、
 同時に、ノイズミュージック系ファッションという分野の確立を目指すものである。

このブランドのすごいところは、
ノイズミュージックは即興性と無秩序が売りであるから、
デザインも決して量産しない…という信条なところ。
だからTシャツもシャツもすべて手書き。
これは採算が取れない…ってことで、Tシャツは最近印刷にしたというが、
基本的には受注生産になっている。
 
…心意気がすばらしい、デザイナーの佐藤鮎生さん。
…で、中村修人くんが今回オーガナイズして、
ノイズ系ミュージシャン12人とダンサー16人のコラボ大会となった。
みなさんAyuwringalのTシャツを着てのパフォーマンス。

予想通りのドラミングとディストーションで、
ダンサーたちはどんどん煽られていく。

bozzoもここぞとばかりに近づいて
シャッターを切る、切る、切る、切る。
すると、どんどんダンサーもあおられる。

気持ちの襞を1枚、1枚、また1枚…と脱ぐがごとく、
徐々に四肢も淫らに暴れ、それでも表出の仕方がわからない…
とでも言うように、ただただ悶える。

若さゆえの行き場のない感情。

こちらもダイレクトに受け取らせてもらった。

【長文】03/11を迎えるにあたって思うこと


1969年に生まれた。
70年代、80年代の経済一辺倒の時代に教育を受けて育った。
上の写真はおそらく75年頃の家族写真。

両親は理想的な核家族で
父親は一流企業の終身雇用を受け、
給料の年次昇給は約束されていたし、
母親は専業主婦で、家庭や子供の教育に
まなざしを注ぐことができた。

右肩上がりの約束された未来のために「貯蓄」は美徳とされ、
学歴を刻むことが将来を保証するかの如く、
絶えず上を目指すことが親の望みであり、子供の望みでもあった。

「将来は何になりたい?」

子どもたちの描く将来像は、判で押したように同じだった。
「野球選手」「お嫁さん」が常に上位にはいった。
理想的な家庭とは、目の前にある両親が築いた家庭であり、
社会全体がその輝ける理想に邁進していた時代だった。

バラ色の21世紀は、見事に一元化されていた。

90年代、登り切ったジェットコースターが奈落に落ちるかの如く、
ガラス細工の「理想の未来」は粉砕し、暗黒の世紀末が人々を震え上がらせた。

「地下鉄サリン」や「酒鬼薔薇聖斗」がノストラダムスの終末論をうながし、
デスメタルな除夜の鐘によって、「バラ色」の21世紀が普通にやってきた。

そして、911。テロリズムの跳梁跋扈…。

   ●

2012年3月11日。
東日本大震災からもうすぐ1年。

戦後から今までの歩みを振り返ってみると、
この現状は来るべくして来たように思われる。

まさか、せっせと貯め込んでいた日本の貯蓄が
アメリカの軍事費にどんどん回されていた…だなんて。

資本主義の基幹がアメリカの軍事産業だと知っていたら、
その「炉」の炎に焼べる薪が、世界一の貯蓄高を誇る日本のカネだと知っていたら。

世界の秩序を守ると息巻いて、
大戦以後もどんどん戦争をしかけ米経済を回し、
ドルの影響力を知らしめ、紙幣を世界中に配って外貨を稼ぎ、
さらにそのカネでもって戦争をオッ始める。

そのアメリカのお膝元で
せっせと薪を焼べていたのが、日本だとは。

    ●

「将来は何なりたい?」

そんな屈託のない問いに応えるように
年次昇給の大半を貯蓄にまわし、バラ色の未来を思い描いていた
ニッポンの愚直なサラリーマンは、
露程の疑いもなく日常を「やり過ごし」ていたのだ。

…嗚呼、戦後67年。

資本を増やすこと、営利を求めること、
…が「正義」で、ここまで来た。
ああ、…ここまで来てしまった。

もういいだろう。
しっかりともう一度振り返ろう。

「過去を書き換えるように未来を書き込んでいく」のだ。

    ●

「市民と市民の直接のつながりを考える思考(=Non Government)」
「社会的分配の公正をめざす思考(=Non Profit)」

人間社会には元々、「行政=公益」と「産業=私益」にバランスを取る「市民=共益」が必要なのだ。

なぜ、60年代、70年代の経済一辺倒の教育に、
この目線が含まれていなかったのだろう。

このオルタナティブな思考こそが、
今を切り開く唯一にして最良の道である。

少しずつだが、芽は出始めている。

「市民=共益」の視点。

それを為すためには、どのような思考が必要なのか。
67年の出遅れではあるけど、ひとりひとりが愚直に今を捉えれば、
きっと道は拓ける。

そこには、イノセントな眼差しこそが必須なのだけれど…ね。