標高1100mの温泉地その3~スピード違反~


栗駒山荘の時間は、沖縄から来たふたりには
何よりにも勝るぜいたくな時間だった。
「温泉」「山菜料理」「日本酒」「深閑とした静けさ」
日本人でよかった…と思える瞬間が、何度も訪れた。

標高1100mの寒さも、この場合は好都合だった気がする。

しっかり温泉旅行を堪能して、気が緩んだのか、
栗駒山脈から岩手県をくだり、鳴子温泉に入った辺りで

     

      …捕まってしまった。

22キロオーバーのスピード違反である。
田んぼが広がる小道での「抜き打ち逮捕」。

制限時速40キロ。
平日の昼間。
サンサンと降り注ぐ太陽。

普段なら、警察の存在すら意識しない。
そんな平日の昼下がり。

そこが落とし穴だった。
運転手は父。
すっかりしょげて、笑うしかない状況だった。

標高1100mの温泉地その2~栗駒山荘~


「厳美渓」を後にした一行は、めざす目的地「栗駒山荘」へ。
何しろ、標高1100m。沖縄との温度差20度!!
曇り空に霧がかかって、見た目も寒々としている。

ここ「栗駒山荘」のトップシーズンは
ハガキによる抽選でしか予約が取れない。
そのくらいの秘湯である。

ホームページの解説文をそのまま引用する。

  栗駒山荘の湯は日本でもまれな強酸性のみょうばん緑ばん泉です。
  源泉からの湧出量は毎分6000㍑!これは一カ所の源泉から湧出する量として国内第2位!
  その湯量豊富な温泉は源泉から溢れ、川のように流れています。
  また、この地域は高山のため紫外線が強く、気候治療の適地としても知られています。

  展望大浴場は、標高約1100m。
  栗駒の大自然が一望に見渡せる大パノラマ露天風呂です。
  開放的で野趣あふれる出湯からは、左手に「秣岳」、
  右手にブナの原生林が茂る「野鳥の森」、
  眼下に「イワカガミ湿原」、
  そして地平線中央に出羽富士「鳥海山」と雄大な自然が心に残る情景です。
  また、夜になると空から降り注ぐように満天の星空が間近で楽しめます!

それは見事な「湯」。
夜中も朝もその秘湯を満喫した。

栗駒山荘

標高1100mの温泉地その1~厳美渓~


東北に来たからには、温泉に入らねば…。
ということで、積もる話も後にして、まずは出発。

めざすは岩手・秋田・宮城の県境、標高1100mの温泉地、
須川温泉「栗駒山荘」へ。

岩手県まで北上したあと、栗駒へ向かう途中「厳美渓」に立ち寄る。

日本百景にも選ばれている景勝地なだけに、
カメラマンの数も多いこと、多いこと。
みなさん、三脚を立てて本格的に奇岩・怪岩を捉えている。

この渓谷は、伊達政宗が
   「松島と厳美がわが領地の二大景勝地なり」
と褒め称えたほどのところゆえ、確かに撮影欲をそそりはするが…。

…と思ったら、彼らは写真サークルらしく、
団体貸し切りでバスに乗り込み「厳美渓」を撮影に来たようだ。

みなさん、高価な高解像度デジタルカメラを構えていた。

厳美渓

はじめまして、モモです。


仙台の実家に来て、まず「モモ」との対面を果たす。
「ジュン」が亡くなってから、しばらく遠ざかっていたペット生活。

昨年末に家族の一員となった「モモ」ちゃんは、まだ6ヶ月のトイプードルだ。
「おとなしいから…」とメスを選んだはずだったのに、
出会いは、とても激しかった。

小さなしっぽを千切れんばかりにフリフリして、感激の粗相まで振りまいた。

さっそく沖縄のアースドッグカフェで購入した
夏物のスリーブを着せてみる。

        き、決まった!

「モモ」の毛色にぴったりの色みで、とってもステキ!
「モモ」もすっかり上機嫌。
        
振り向きざま、ポーズを取ってくれました。

アースドッグカフェ

市営バスに乗って、実家へ。


コーヒーを飲んでカフェインを血液中に投入し、
7:08am、「泉ビレジ」行きのバスに乗り込む。

平日の火曜日だから、当然乗降する人たちは日常を営んでいる。

会社へ出勤する人、部活の朝練に向かう子、仕事を終え帰る人…。
9年前のボクも、同じようにバス通勤で仕事場へ向かっていた。

      3年間のデザイン事務所勤務。

朝方までデザイン作業を行い、風呂に入ってまた出勤…。
そんな毎日を繰り返していた。
それでも家に帰れば、カラダを気遣う親や歓迎してくれる犬たちが居た。
メリハリのある生活だった。
あの3年間があったからこそ、今があるといってもイイ。

そんなことを考えながら、窓外の風景を眺めていた。

高速バスで朝方、仙台へ。


その日の夜、ボクらは夜行の高速バスで、仙台に向かった。
3列形式のデラックスな高速バスである。トイレまで装備されている。
リクライニングもファーストクラス並みの倒れ込みようである。
これだったら、しっかり寝ていけるかも…と思ったが、見当はずれ。

やはり、バスの揺れと騒音で寝付かれず、朝を迎えた。
6:30am、仙台駅到着。

まずは目覚めのコーヒーを…ということで近くのMOSへ。
店内は徹夜明けの若者たちが、どんよりとした表情で時間をつぶしていた。

ハンガリー出身の力士「舛東欧」


沖縄ではなかなかお目にかかれない職業、お相撲さん。
ここ総武線の錦糸町・亀戸あたりでは、ごく普通に遭遇する。

実際、
椿油の匂いをさせて自転車にまたがったお相撲さんと、
ボクも何度かすれちがった。

写真は、ハンガリー出身の力士「舛東欧」と出くわしたシーン。
気っ風の良い感じのおじさんが、突然話しかけてきた。

「おお、お相撲さん、どこから来た?」
「ハ、ハンガリーです」
「ほほお、珍しいねえ。成績は?」
「今、三段目です」
「いいねえ、がんばって幕内にはいってよ!」
「は、はい。がんばります!」

なんともほほえましい光景だ。
会話のやりとりから後日調べてみると、
この力士の四股名は「舛東欧」であることがわかった。

弱冠20歳の大型新人である。

ハンガリー出身の力士は名簿上、彼しかいない。
将来の「琴欧州」として育っていく予感がする。
がんばれ!「舛東欧」!

舛東欧を応援するリンク集

auシカ!とポーズを決める「かい君」


再会した友人のご子息「かい君」。

元気にauシカ!とポーズを決めた!

妻にしてみれば1年ぶりの再会で、その成長ぶりにびっくり。

立ち上がることすら覚束なかったと言うのに。

泣いたり笑ったり、絶えず変化する「かい君」に

ボクたちも一喜一憂した。

翌日、ふたたび錦糸町へ


翌日の月曜日(5月29日)東京はすっかり晴れ渡り、
とても清々しい気分。

さっそく、妻の実家をふたりで大掃除。
玄関先や居間などをほうきで掃いて過ごす。

夕方、沖縄の友人と東京で再会するまでの間、
錦糸町の駅前を行き交う人々にカメラを向けて撮影。

その行為を端から見ていた「ショッピングママ」…
いわゆる駅構内に住むホームレスなおばさん。
なにか虫の居所が悪かったのだろう、つかつかと歩み寄ってくる。
すごい形相でぎこちなく近づいてくるものだから、
…何か言われるのだろうな…と、こちらも構える。

     すると、

       その形相のまま、

         脇を通り過ぎながら、一言。

          「バチバチ撮ってんじゃねえ」

しばし、空耳か…と我が耳を疑っていたら、
踵を返して戻って来た「ショッピングママ」…

 
        同じように、

         すれ違いざま、一言。

          「バチバチ撮ってんじゃねえ」

…背筋の凍るような思いになりながらも、
ここで引き下がっては、男が廃る…と、カメラを構える。

ほどなく友人たちが到着。
額の冷や汗を拭って、安堵している自分がいた。

そんな人混みに、ブルドッグ。


人でごった返す渋谷公園通りで、みつけた、みつけた、
愛くるしい容姿のブルドッグ。

飼い主への忠誠心たるや、半端じゃない。
こちらがいくら愛想を振りまいても、まったく意に介せず。
ひたすら、飼い主の戻りを待っている。

笑いもせず、怒りもせず、声を発することもせず…。
ちょこんと座り、飼い主のおられるであろう方向に視線を泳がしている…。
通行人の視線を一身に浴びても、堂々と…。
コイツはすげえ。…飼いてえ。

ブルドッグ…。たいしたもんだ。