【Feb_02】なりゆきな魂、瀬々敬久監督。


瀬々敬久監督『なりゆきな魂、

どこにも収斂され得ない周到に計算された映画。

これは舞台では成立しない、映像だから見せられる作品だと。
演劇にある最大公約数的にイメージを集約していくような展開に馴れてしまうと、
いつの間にか想像力が貧困になっていく。そんなコトを考えさせられた。

なんともチープな映像…決してセオリー通りに落とし込まないフレーミングとか、
彩度や明度やコントラストをいじらず、整理しない手法とか、
「うわ、どこまで計算ずくなの?」と思わせる。

それもこれも、ネット全盛で、ビッグデータとかAIとか統計学的な視野に、
思考もイメージも収められてしまっていて、オノレの中に存在する、
零れた…滴るような“野生”とか、未分化な人間本来の領域がどんどん
葬り去られて行ってる趨勢へのアンチテーゼなのだと。

社会に飼い慣らされてしまっている人間の、魂に訴える作品。
アマヤドリ『銀髪』じゃないけど、
ボクの中ではじゃがたらの江戸アケミに直結するのよね。

理性、理性、ってそんな枠組み、詐りでしょうが。