
ニューアーク空港へ向かう帰路の途中で撮った一枚。
ビリージョエルが「ニューヨークへの想い」を歌う。
遠くに摩天楼がかすんでいる。
まさにこの時、ボクもニューヨークを想っていた。
あらためてビリーの歌を聴くと、ニューヨークが蘇ってくる。
都会の喧噪にもまれ、時間に追いまくられ、仕事を必死になってこなして、
ぎすぎすした人間関係に一喜一憂し、考えるべき事があまりに多くて、
夕陽を眺めたり、犬と戯れたりして、精神のバランスを取っている。
…そんなときにビリーの曲が心にドカンと届いた。
音楽。
枯れてひび割れ、荒れ果てた土壌に沁み込む水のように、
シンプルなメロディとメッセージが、そのままストレートに浸透する。
窓外の摩天楼を眺め、また始まるであろう日常を疎ましく想像していた
あのときの孤立した心情が、ふわっとよみがえってくる。
こころのすき間は、あったほうがいい。
少しは不満があって、時々こうやって遠くを眺めたほうがいい。
それだけ音楽の力が、全身に沁み込んでいくのだから。
明日もまた、せわしない時間との戦いだ。