【散文詩】「あ、はげてる」


引っ越しの際、出てきたノートの中に
妻が絶賛する【散文詩】がみつかったので
仕方なく紹介する。

12年前の作品である。
題名は「11月11日 あ、はげてる」。

        ●

最近ぬけ毛の激しさが気になりだして
ふと鏡の中の自分をみてみると

はげていた。

やはり心労もここまでくると脱毛を促進するのね。
こうやって自分の力では 曲げることのできない
深みへと はまっていくのだろう っ て。

どうしようもない力に 押しつけられても
生きているのだから 仕様がない。

ふり返っても はじまらないから 前へ進むの っ て
気がついてみると 晩年むかえてるのと同じくらい 愚かだし、
だからといって 自己をつら抜き通すほど 強くないんだから。

あー さてどうしましょ という感じなの。

とにかく 一つの生きてる証なんだわと
納得して、せめて格好よく はげましょ と
鏡の中の自分に 笑って見せてる 私って なに?

                     (原文ママ)

        ●

若者の裏腹な心情がよく顕れている作品…との評価。
ありがたく 受け止めておいて いいのだろうか?