【on_Flickr】1021_Forest


笠井瑞丈presents”Night_Session”@神楽坂セッションハウス
2夜分の写真UPしてます〜!

Night_Session_vol.10
笠井瑞丈×山田せつ子『森と少年』
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Night_Session_vol.11
笠井瑞丈×辻本知彦『夢現の記憶』
【on_Flickr】1118_STORAGE

【Nov_09】走りながら眠れ


平田オリザ演劇展vol.5『走りながら眠れ』@こまばアゴラ劇場

衝撃的な内容だった…。80分間、夫婦の日常が描かれている。
「ただいま」「おかえりなさい」が4場。たったそれだけの芝居。
そのあいだに子どもが生まれ、翻訳の仕事が進んでいく。

シンガポールやフランス、インド洋での旅のエピソードがあっけらかんと語られ、
同じようにあっけらかんと投獄や尾行や検閲の話が織り込まれる。

会話のトーンは至極現代的だ。
とても愛に溢れていて、とてつもなく自由だ。
フランクでウェットに富み、上質な大人の対話である。

24年前の戯曲と聞いて、ハッとした。

平田オリザの演劇論がすべてココに集約されている…と思った。
日常の対話の細かいディテールだけで、
登場人物の背景や人物像、置かれている状況、
また襲ってくるであろう悲劇を予感させている。

それこそ、対話における「間」の置き方ひとつで、
湧き上がる感情を想起させている。
80分間隙なく秒単位で演出が施されている。

完璧とは、このことを言うのだ。

扱っている人物にまた、脳天直撃の衝撃を受けた。
「大杉栄」と「伊藤野枝」の夫婦である。
アナキスト大杉がフランスの監獄から強制送還され、
関東大震災のドサクサに夫婦ともども撲殺されるまでの2ヶ月間における、亀戸の自宅での話。

ドラマは舞台の外で繰り広げられている。
それも相当苛烈で激動のドラマである。

そのような背景をまったく説明せず、対話だけで醸し出す戯曲。
ここまで先鋭的な作家だとは思わなかった。

今も震えが止まらない。
平田オリザは、日本の宝だ。