南国ドロップス始動! 


宜野湾にある社交場バー「南国の夜」のバンド、
“南国ドロップス”がいよいよ、始動!する。

音のコンセプトは「両手を挙げて横ノリできる音楽」。
ブラックのエッセンスを南国風にアレンジした
ゆるゆるながらも、気持ちよく踊れるミュージックを目指している。

8月発売に向けてのレコーディング日程も整いつつ、
今はオリジナル楽曲の最後のツメを行っているところだ。

3月、4月でほぼ決定稿・決定アレンジとなり、
浦添Gスタジオでの一発録音!と相成りますか?

歴史あるバンドなだけに、音源への思いは深い。
コンセプトを見失わずに、ノリを大事に仕上げていきたい。

折に触れて“南国ドロップス”の歌詞を紹介していければ…と思っている。

南国の夜

ナイトクルージング by 佐藤伸治

   UP&DOWN UP&DOWN SLOW FAST
   UP&DOWN UP&DOWN ナイトクルージング

   だれのせいでもなくて イカれちまった夜に
   あの娘は運び屋だった
   夜道の足音遠くから聞こえる

   だれのためでもなく 暮らしてきたはずなのに
   大事なこともあるさ
   あー天からの贈り物

   UP&DOWN UP&DOWN SLOW FAST
   UP&DOWN UP&DOWN ナイトクルージング

   窓はあけておくんだ
   いい声聞こえそうさ

一番カッコイイのは“リアル”っていうことかな by 佐藤伸治


フィッシュマンズの佐藤伸治の言葉だ。

   佐藤:きっかけっていうんじゃないけど、その…音楽はまず、
      やっているその人ありき、っていうのを、いつも思ってて。
      だから、すごいカッコイイ人はすごいカッコイイことをそのまま
      やればいいし、カッコ悪い人はカッコ悪いことをやればいいしって。
      なんか、そういうことは俺、二十歳前後ぐらいに思ったから。
      一番カッコイイのは“リアル”ってことかなって、
      最初に思ってたというのがあるかな、それが始まりですかね、そもそも。

ある雑誌のインタビューで彼はこう答えている。
「自分のやっている生活の匂いが音にも出ないと嫌だから」
たとえばTVをダラダラ見てるみたいな自分を等身大で見せてきた…と。

等身大で短い言葉を紡いできたから、彼の言葉は“リアル”に響く。
そして、だからこそ佐藤伸治は音楽に対して“大まじめ”だ。

      音楽はなんのために 鳴りひびきゃいいの
      こんなにも静かな世界では
      心ふるわす人たちに 手紙を待つあの人に
      届けばいいのにね

                     (新しい人)

時には、生きることの不安や焦燥感が、
剥き出しのまま置き去りにされていたりする。

      窓からカッと 飛び込んだ光で 頭がカチッと鳴って
      20年前に 見てたような 何もない世界が見えた
      すぐに終わる幸せさ すぐに終わる喜びさ
      なんでこんなに悲しいんだろう

                      (MELODY)

      喜びはいつも とっておこうね
      幸せは何気に 手に入れようね
      くたばる前にそっと 消えようね
      あきあきする前に 帰ろうね

                     (Just Thing)

特に後期の作品には、独特なグルーヴ感が浮遊感をともない、
とんでもないトリップミュージックの高みにイッてるフィッシュマンズだが、
その詞を繙いてみると、現実逃避とも取れるような言葉が並んでいたりする。

      君とだけ2人落ちていく BABY, IT’S BLUE
      友達もいなくなって BABY, IT’S BLUE
      夕暮れの君の影を追いかけながら
      今のこのままで 止まっちまいたい そんな僕さ

                     (BABY BLUE)

      目的は何もしないでいること
      そっと背泳ぎ決めて 浮かんでいたいの
      行動はいつもそのためにおこす
      そっと運命に出会い 運命に笑う
      そっと運命に出会い 運命に笑う
 
      あーやられそうだよ なんだかやられそうだよ もう溶けそうだよ

                    (すばらしくてNICE CHOICE)

「一番カッコイイのは“リアル”ってことかな」と語っていた佐藤伸治だが、
彼の中にある“リアル”とは、なんだったのだろう。
1トラック35’16”の大作「Long Season」に至っては
ミニマルなピアノの旋律に呻きとも取れる彼の問いかけが繰り返される。

      口ずさむ歌はなんだい? 思い出すことはなんだい?
  
                     (Long Season)

存在の気薄さが、そのまま投げかけられるから、
フィッシュマンズは、ボクの心にダイレクトに届く。

裏を返せば、存在が気薄だったからこそ、
彼は、“リアル”を追い求め続けたのではないだろうか…。

      夜明けの海まで 歩いていったら どんなに素敵なんだろね
      何もない グルッと見回せば 何もない 何もない

                     (新しい人)

1999年の今日3月15日、佐藤伸治は“リアル”な星になった。享年33歳。

きこえていてはくれぬだろうか わたしのほねのみみに


ギニア生まれのジェンベプレイヤー、Lamine “YOUL” DIABATEの
アフリカ帰りwelcomeパーティに顔を出してきた。

YOULの帰りを祝って、
アフリカンダンスが激しく披露され、
さまざまなアーティストがゆかりの唄を歌う。

その中で、小嶋さちほさんがハーブ片手に
どんとの「波」をソロで歌った。

   波に抱かれて 島の唄を唄えば 
   ホロホロ涙がこぼれおちる

   ここはお国か 波の音もなくて
   叫んでみたけど 届かぬ想い

   お~い お~い お~い お~い 波~
   お~い お~い お~い お~い また
   お~い お~い お~い お~い 波~
   
   答えておくれ

どんとは今年7回忌。
95年に沖縄に移住して、2000年1月28日にハワイで亡くなられるまで
ゆるりとした沖縄の生活を堪能されていたようだ。
「波」はそんな生活から生まれた曲。

ボクが沖縄に来たのが98年だから、2年間の接点があった。
実際、泊港でのさちほさんとのライブや、カレー屋でのニアミスなど、
意外と身近にどんとを感じていた。

振り返ってみれば、ボクが美大受験生の時にローザ・ルクセンブルクの存在を知り、
ボ・ガンボス時代は中野サンプラザまで足を運んだりしていたので、
どんととは、何かしらの縁があったように、思う。

こうやって今、さちほさんがハーブ一本で
「波」をろうろうと歌っているのを見ると、
どんとの魂は、しっかり受け継がれているのだな…と感じる。

谷川俊太郎が書く。

   かわりにしんでくれるひとがいないので
   わたしはじぶんでしなねばならない
   だれのほねでもない
   わたしはわたしのほねになる
   かなしみ

   かわのながれ
   ひとびとのおしゃべり
   あさつゆにぬれたくものす
   そのどれひとつとして
   わたしはたずさえてゆくことができない
   せめてすきなうただけは
   きこえていてはくれぬだろうか
   わたしのほねのみみに

       (死と炎/“ポール・クレーの絵による「絵本」のために”より)

さちほさんの歌声が、しっかり
どんとの耳に届いた…素敵なひとときだった。

沖縄ヲ思フ/BEGIN“島人ぬ宝”

3/11YOUL、おかえりパーティ!

Wings of Love


“Wings of Love”

 music by T.Matsumoto 
 lyrics by MAYUMI

   As times the road we take
   The choices that we make
   Can be painful and heavy on our shoulders

   But if it gets you down
   Just hold your head up high
   And look to the sky
   A rainbow will appear

     In this ever fast and changing world
     People can be cruel and so cold
     And leave you out alone in the dark
     Even though you stumble and you fall
     You will find the strength to carry on
     In your heart

      On Wings of Love I’ll fly
      Race across the morning sky
      To be by your side and kiss the tears away
      No matter where you are
      How far apart
      I’ll be there for you, my one and only one

   If you should ever find
   No rest or peace of mind
   Don’t you worry,I’ll shelter you from harm

   Remember that in time
   The sorrow and the pain
   Will soon fade away
   And you’ll come shining through

(訳詞)

   時には 僕たちの進む道や
   選ぶ道が
   苦しく 重く 肩にのしかかることがある

   だけど そんなものに打ちのめされそうになったら
   顔を高く上げればいい
   そして 空を見上げれば
   虹が現れる

     この目まぐるしく変わる世の中では
     人の心も非情になったり 冷たくなったりするもの
     君を 暗闇の中に独り置き去りにしてしまう
     例え よろめいて倒れてしまったとしても
     君はきっと 心の中に
     諦めない強さを見つけるのだろう

      愛の翼に乗って 僕は空を飛び
      朝の空を翔ける
      君の傍らで 君の涙をくちづけで拭うために
      君がどこに居ようと
      どれだけ離れていようと
      君のために傍らにいるよ ただ一人愛する君のところへ

   もしも君が
   心の安らぎや 平和を見出せないことがあったとしても
   心配しないで 僕が君を 辛さから護ってあげるから

   覚えておいて 時とともに
   哀しみや苦しみは
   やがて 薄らいでゆくもの
   そして君は 光り輝く

      ●

TOKUの新作が2年ぶりに発売された。
彼の作品はデビューした6年前から、ずっと追いかけてきた。
デビュー当初は和製チェットベイカーばりの売り込みで、鼻白んで相手にもしなかったが、
何気なく居酒屋で耳にした低音のくぐもった歌声と、
やわらかく温かいフリューゲルホーンの響きに、いっぺんにやられてしまった。

あれから6年。

自分でもフリューゲルホーンを購入するまでの入れ込みようで、
毎回のアルバムを愛聴し、横浜のMotion Blueまでライブを観に行ったりもした。

今回のA Brand-New Beginningは
全体にPOPな仕上がりだが、TOKUのエッセンスが凝縮された感がある。
特にこの1曲目のWings of Loveは
ストリングスまで入った豪華な編曲なんだけど、
メロディや詩に、ほろほろ泣けてきてしまった。

正攻法で奇を衒わないベタな造りは
思わず照れ笑いしたくなるけど、
それがまたTOKUらしい。

ぜひお試しあれ。
TOKU_A Brand-New Beginning

イエスの血は決して私を見捨てない。


「イエスの血は決して私を見捨てない、
 決して見捨てない、
 イエスの血は決して私を見捨てない、
 決して見捨てない、
 そのことを私は知っている、
 イエスは慈悲深いってことを」

浮浪者が旋律をつけて、イエスを想う賛美歌を口ずさむ。
永遠とループされる、その旋律にストリングスが絡んでくる。

作曲家ギャヴィン・ブライアーズの顔に、
五線譜が投影された印象的なジャケットのこの楽曲が、
頭の中でよみがえってきた。

クリスマスイブのこの日、教会には大勢の敬虔なるカトリック教徒が
ひざまずき、イエスの誕生を静かにたたえていた。
フィリピン人の80%はカトリック教徒。
まさに国民的なハレの日が、このクリスマスという訳だ。

Gavin Bryarsのこの楽曲は、永遠75分、浮浪者のリフレインに終始する。
「イエスの血は決して私を見捨てない」「イエスの血は決して私を見捨てない」…

その切実なる心情が、迫ってくる75分である。
盲目な宗教心が、その人の一生を恍惚な領域に押し上げてくれる。
曇り一つ存在しない、臨界を超えた光に包まれ、昇天する。

しかし、教会を一歩出ると、見事なミクスチャーワールドが開かれていた。
暗黒とも思えるような、絶望的なシーンに目を疑った。
…汚穢にまみれた子供が、ビニール袋を口元に押さえ、シンナーで昇天している…。

純白の牧師と、暗黒の浮浪者。

盲目の宗教心がなければ、成立しえないような
不均衡を超越した世界。

でも、ふと我に返る。

こんな夜中にパソコン相手に言葉を紡いでいる、オレはどうなんだ?
ネットゲームに夢中になり、夜を明かして出勤するサラリーマンはどうなんだ?
どこかで「イエスの血は決して私を見捨てない」と唱えていないか?

Jesus’ blood never failed me yet

Never failed me yet

Jesus’ blood never failed me yet

Never failed me yet

Jesus’ blood never failed me yet

There’s one thing I know

For he loves me so…

オキナワ的音楽の宴会


12月18日、宴会と称したライブを演った。

実は結成7年というスカバンドska69。
仙台出身のリーダーが店の常連を中心に声をかけ
結成した、オキナワ的ゆるゆるなバンドである。

寒気の影響でオキナワも例年を下回る気温14度。
寒さに震え上がったのか、客足もまばらな会場「四月の水」。

演奏スタートを延ばすべきか迷う程の客数の中で
繰り広げられたゆるゆるskaは、思いの外しっとりと閑散な空気に馴染み、
ゆるやかなテンションが、ゆるやかなグルーヴとなり、
攪拌されたリズムの波がほどよいアドリブを産み、
「イイカンジ」に場が盛り上がって、第1部を終了。

屈託もなく第1部、第2部と演奏時間を分けるあたりが
このライブバンドの図太さであり、凄さでもあるのだが、

第2部は、いきなりmistyのJAZZYな雰囲気を
guitarとsaxだけで演ってしまうフットワークはすばらしい。

その後は怒濤のskaタイム。

客席総立ち…とは行かぬまでも
グルーヴの波がシンクロして見事な大団円となった。

オキナワ的ゆるさが、見事なベクトルとなって
カタチになっている希有なバンドだ…と実感。
そこには、オキナワ的音楽を愉しめる客側の余裕も大きく影響している。

音楽の島オキナワの土壌がなせるワザだと感入った夜だった。