【Jul_17】れいわ新撰組大西つねき氏『命の選別』発言


ナチズムの人種主義は、人間だけの世界に収斂するものではない。
ナチスは、「人種」を語る言葉と同じ言葉で
「動物」や「植物」や「土壌」について語っている。

これは、ダレーが、『血と土からの新貴族』で述べていたように、
除草の対象を草ばかりでなく人間にも適用させたことや、
農民がフォークで掃き出す対象として
人間を当てはめたナチ党の選挙ポスターにも垣間見られる。

つまり、いわゆる狭義の「人種主義」では捉えきれない
「生態学的」な意味合いがナチスの人種主義には常につきまとっており、
「生命法則」という語にまさにこうしたあり方が込められているのである。

これは、冷徹な大量殺戮へと連なるナチスの「人種主義」が、
決して生命感覚の鈍麻から生じたものではなく、
むしろ「生命」の充溢と氾濫と過剰から生まれていることを意味している。

ユダヤ人の「生命」を「もの」のように処理する精神を支えていたものは、
ドイツの農場、農法、農民、土壌をいかに細部に至るまで
「生命力」の漲ったものにしていくか、
という溢れんばかりの生命観だったのである。

(『ナチス・ドイツの有機農業』より藤原辰史)

第一次大戦の兵糧攻めで飢饉による犠牲者を76万人以上出したドイツは、
来る世界大戦に向けて『血と土の思想』に倣い、
国土と人間の生命力を高めるべく、生態系の円環を強化する〈有機農業〉にシフト。

その結果として不純物であり寄生虫であるユダヤ人の粛清が大々的に行われたのだった。

これは稲作を営みの中心にした天皇及び神道とも親和的な発想であり、
食い扶持を確保することが人間社会では最重要課題であることを再認識させられる。

コロナ禍によって人間社会全体に余裕がなくなり、末端にシワ寄せが及び、
引いては退席を強要される事態がいよいよ現実味を帯びてきた。

れいわ新選組の大西つねき氏は、経済破綻の先には『命の選別』が行われる…それが政治だと発言した。
ナチスの背景に飢えがあった事を鑑みると、この発想は決して突飛ではない。
寧ろその様にして選り分けが行われるのは世の必然だからだ。

残念ながら現代の社会システムはすべてに序列を求める、競争を是とした機構と教育が施されている。
この全き事実をしかと直視し、今後の事態に対処してゆかなければならない。

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