
ひとつ、抜け落ちてました。
吉祥寺のbase_cafeにて行われていた
藤川孝之さんの個展。
時代がどんな状況に陥ろうとも、
このひとは決して絵筆を手放さないだろう。
そんな一徹でマイペースな藤川さん。
今回の個展では、
ライブスケッチの催しを。
およそ30分の時間で、
お客さんをスケッチする。
「初見で特長をどこまで捉えられるかが、ポイント」
…とは、藤川画伯の弁。
実際、その場に居合わすことが出来たのだけど、
画伯の集中力はすばらしかった。
無音の中での30分、鉛筆の先が紙にこすれる…その音しか聞こえない。
モデルとなったお客さんも相当緊張されていた…ことだろう。
しかし、画伯も妥協を許さない。
スケッチ終了後も、その30分を反芻するかのように、
モデルなしでふたたび白紙にペンを走らせる。
「もっと相手の核を捉えなきゃダメだなあ。フォルムに気を取られちゃったなあ」
いつまでも集中力の途切れることはなかった。
感服しました。