【feb_13】こまばアゴラ劇場


三浦直之主宰の劇団ロロ「LOVE02」を観に、駒場東大前のこまばアゴラ劇場へ。

ここは平田オリザさんが「劇場を通じての若手劇団を支援する」カタチに則り、
通常の貸し小屋業務(賃貸料を取って劇団に劇場を貸す日本の従来のシステム)は行わず、
全公演を「こまばアゴラ劇場プロデュース」として劇団と協同で制作進行するハコ。

十年目を迎え、事業仕分けの影響で助成金も大幅カット、
支援会員の力だけでは存続も危うい状況になっている模様。

なんとも嘆かわしい。

東京でこんな状況なのだから、
演劇人たちの生活は貧に窮しているのが、実情だろう。

オリザが言う。
「一番の誤算は、追随する劇場が少なかったことです。
 私たちは、若手芸術家を支援するこの優れた制度が、すぐにでも日本全国の、
 特に公共ホールに広まるものだと確信していました。
 しかし残念ながら、人材を育成することが公的な劇場の責務であると認識するほどには、
 日本の公共ホールは成熟してはいませんでした。
 このことは、まだまだ時間のかかることなのだろうと実感しています。」

「劇場を通じて若手劇団を支援する」システムに
 事業仕分けなどという頭ごなしな改革で芸術の芽を軽々と摘もうとしている。

文化の多様性が、より複層的な人間を育むということを
なんで理解することができないのだろう。

呆れてしまった。