【Villa-Lobos】Bachianas Brasileiras


4月18日。日曜日。
砂町銀座へ一週間の食材を買い出し。
天気も良く、陽気でもあり、商店街はにぎやか。

昼飯にネパール人が経営するカレー屋へ。

ワンコインの500円で本場のカレーが食べられるとあって、
お昼時は家族連れで大にぎわい。

ネパール人がつたない日本語でひとりひとりに
オーダーを聞いて回っている。

カレーの種類に【ナンorライス】をセレクトするメニュー設定なので、
客のオーダーに対していちいちネパール人が
「ナンですか?」とオーダーの確認をするのだけど、

そのイントネーションが、「何ですか?」と聞き返しているようで
端で聞いていて、ひとりツボに入ってしまった。

「チキンカレーで」…ネパール人「何ですか?」
「だからチキンカレーで」…ネパール人「いや、何ですか?」
「あ、日本語わからない?chickin-curry,please」…ネパール人「で、何ですか?」

…馬鹿だね。

      ●

ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ」である。
マイケル・ティルソン・トーマス指揮「ブラジル風バッハ選集」
なるものを江東区の図書館から借りてくる。

ネットで調べてみたら
2009年8月にヴィラ=ロボス没後50周年企画として
東京フィルによる「ブラジル風バッハ全曲演奏会」が行われたらしく

こうやっていつも後追いに旬を逃している感があって、
なんだか非常にくやしいのだけれど、

CDで初めて耳にする「ブラジル風バッハ」はとても魅力に溢れていて
5番のアリアだけでなく、4番のプレリュード9番のフーガなど、
19世紀末のマーラーやラヴェルをブラジル風に転調させたようなつくりで、堪能した。

特に5番のアリアの歌詞が、まさにブラジル的サウダーヂに富んでいて
Jobimが編んだ詩のようで、ブラジル恐るべし…と感嘆した次第。

      ●

夕暮れ、美しく夢見る空間に
透き通ったバラ色の雲がゆったりと浮く!
無限の中に月が優しく夕暮れを飾る
夢見がちに綺麗な化粧をする
情の深い乙女のように
美しくなりたいと心から希いながら
空と大地へありとあらゆる自然が叫ぶ!
その哀しい愁訴に鳥たちの群れも黙り
海はその富のすべてを映す
優しい月の光はいま目醒めさす
笑いそして泣く、胸かきむしる郷愁を
夕暮れ、美しく夢見る空間に
透き通ったバラ色の雲がゆったりと浮く!

       (Aria text:Ruth V. Correa)