
実は沖縄から東京へ引っ越すあいだの
およそ前後2ヶ月あまり、
左の耳の聴覚が
突然おかしくなる病気に罹っていた。
原因不明な症状なので、医者は都合よく
「はい、突発性難聴だね」
…と一言で片付け、処方箋を出した。
耳慣れない病名にこちらは蒼白となって
すぐさまインターネットで現状把握してみると、
あの「浜崎あゆみ」が聞こえなくなった病気ではないか。
しばらく耳鼻科通いと
末端神経を活性化させる薬を
飲み続ける日々。
どんな症状かって?
左耳だけ、水が抜けてない感じ…と言ったらわかりやすいか。
うわん…うわん…と
波紋が広がるように
残響のディレイ効果が左耳だけに宿る。
人混みのところ…たとえば
中華料理のお店や居酒屋などに行くと
廻りの会話が八方から巡るめく感じに
かぶさってくるので…音の洪水となり、
結果、まったく聞こえない。
トンネルの中で道路工事しているような、そんな状況。
2ヶ月ものあいだ、意味もわからず、
その音の波紋を抱きかかえていた。
一抹の不安…恒常的になるのではないか…を残して。
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ま、ここでこうやって
カミングアウト出来てるのだから、
もうすっかり良くなったのだけれど、
それでも時々、過度の緊張を強いられると、
左耳に高音の耳鳴りが起きたり、
脈拍の音が鼓膜の奥から聞こえたりする。
過度な意識を向けないようにはしているが。
この「突発性難聴」、
ストレスに因るところが大きいらしい。
沖縄から東京への移動が
知らないあいだにプレッシャーを与えていたのか、
甘えの構造から脱しきれなかったのか…
ま、本人も知るよしもない。
とにかく早期発見、早期治療しか
救いようがない…らしい。
「あゆ」は放っておいたから、聞こえなくなった…と。
耳鳴りが始まったら、まずは耳鼻科へ。