【風の旅人】編集長の言葉に思うこと


「風の旅人」が届いた。

編集長の言葉には毎回、ハッとさせられている。
今回の「時と転」の巻末の言葉には2度ハッとさせられた。

まず、「風の旅人」がこの不景気風の折で、
3ヶ月に一度の発行から4ヵ月に一度となってしまうこと。

そして、マスコミの付和雷同な状況を
ロールシャッハテストの「顔」と「壺」に置き換え
わかりやすく説明されていること。

今回、ジャマイカに行って思ったことも
まさしく、そんな視点の転化だった。

      ●

STINGの一件で
「POLICE」が「GANG」になったことでもわかるように
ジャマイカの治安は日本国家から比較すると
相当な状況だということは、わかってもらえるだろう。

ボク自身、ひとりでトレンチタウンを歩く勇気もなく、
ほとんどの時間をホテルで過ごした日本人でしかないのだが、

街中のジャマイカ人を撮影して感じたのは
とても単純なことだった。

「人間の幸せって、すごくシンプルなことなんだ」

日々の生活が劣悪で、治安状況が最悪でも、
ジャマイカにはBob Marleyが居て、Reggaeがあって、
STINGのDJ合戦で熱狂的になれて、Jark Chickinは死ぬほど旨くて、
巷には笑顔が絶えることもなく、子供たちも素直だ。

生活がシンプルだから、喜びもシンプルだ…と
言ってしまえば、それまで。

ボクはジャマイカの生活に幸福感を感じた。

かつての沖縄に近いものがあった。

       ●

情報過多な現代社会。

中国のように情報操作されて
時給7円で休みなしな生活を余儀なくされてる17歳も考え物だけど、
「女工哀歌」

大好きな音楽と豊かな自然と気の置けない仲間たちが居れば、
けっこう毎日、豊かに過ごせるんじゃないか。

それって、ちょっと視点を変えれば済むことなんじゃないの?…と。

広告代理店からカメラマンへと転身と遂げたボクにしてみれば
普段のレールをはずすのくらい、訳ない話だと、言いたいんだけれど。

地球には、実にさまざまな人々が、
自分たちのルールにのっとって、幸せを求め、生活している。

…それも、千差万別なやり方で。

今の生活は、その中のひとつでしかない…ってことを意識するだけでも
生きていくことに、肩の力を抜いて向かえるんじゃないか。

もっと外に目を向けようよ。
もっと世界を知ろうよ。

今の日本を見てると
そんな気持ちが沸々として、たまらない。