チェロの音色が心地良い。
…浄化される映画だ。
「納棺師」を主題にした映画だから、
いろんな人生の終焉が描かれている。
「死は門です。次の世界へ入るための門です。」
順風満帆とは行かぬ人生だったろう、
苦しくも辛い一生だったろう、
なんとも儚い悔い多き末路だったろう…。
遺族は亡き故人への複雑な心境を、
死体を前に吐露する。
「ばかやろう」「ごめんな」「すまなかった」
納棺師は、そんな遺族の思いも含めて
故人の旅立ちを、所作よく美しく仕立てる。
綺麗な死装束を纏った故人は
あらたな旅立ちに向かう。
遺族はその旅立ちをしっかりと見送る。
そのような折り目正しい儀式の美しさが
人間の尊厳を顕していて、感入った。
