
3月16日。
沈痛な面持ちで
クレマトリウムを後にする。
有刺鉄線には、
誰かがその思いを
花に託したのか、
白バラが手向けられていた。
「白バラ」潔白の証。
独裁による極端な思想が
12年間もの間、ドイツを翻弄し、
民族浄化の名目で1100万人を死に至らしめた。
その渦中にあった市民は
どれだけの恐怖を味わったのだろうか。
ボクたちにできることは
この史実を、しっかり後世に伝えること。
そして、死者を想うこと。
メメント・モリ。
人類最大の過ちを二度と繰り返さぬよう、
この記憶に刻み、伝え歩くこと。
「無知」なる涙をもって
自らの存在を見つめること。
そして、与えられた命を全うすること。
無念の意志を受け継ぎ、
その懊悩を解放してあげることだ。
そのためにも、固まることなく
前を進んでいく。…それが、大事。