Movin’Out その3


「Movin’Out」は
Billy Joelの出世作「The Stranger」の
1曲目を飾る名曲だ。

Billy Joelの詞のいいところは、
Human Watchingとも言える人物描写が巧みなところだ。

東京に来ると、
沖縄で年間遭遇する人間の数を
一日で体感できる。

電車で山手線をぐるぐる回っていたら、
それこそ沖縄県民と同じ数だけ接触できるんじゃないか?

それぐらい新鮮な時間だ。
電車に乗り込み、出て行く人々の背景が
とても、とても興味深い。

窓際でたたずむ人、疲れて眠り惚けている人の、それぞれの人生模様を夢想し、
立ち去る人の背中から、登場人物のその後の展開を組み立てたりしている。

それにしても、平日の東京は格別だ。

サラリーマンたちは、規則正しくも時間に追われながら、
与えられた職務を遂行することに集中しているけど、

その流れに乗り切れていない人々の姿が、
漂流しているようで、物哀しくも想像力をかき立てられるのだ。

…Billy Joelの歌に出てくる人物たちのように。