
4月3日、取材・撮影でふたたび東京へ。
肌寒い雨空の天気。
すでに満開を過ぎた桜が並ぶ代々木公園で、
沖縄出身の舞台俳優、川平慈英さんに話を伺う。
こちらのイメージ以上に沖縄に対する思いが強く、
幼少の腕白時代から、現在のポジションに至るまでの課程で、
常に沖縄人としての資質が影響してきたことを、熱っぽく語っていただいた。
「人生をエンジョイすること。その感覚は、沖縄で吸収した。」
毎日を楽しく生きる、自分自身がエンジョイする、
そのスタンスは昔から変わっていない…と川平さん。
自分が楽しく演じてなければ、相手を楽しくさせることなど、できっこない。
舞台上で精一杯演じ切るために、日頃の稽古は自身を追いつめる。
役柄になりきり、そのキャラクターが持つ生命力を漲らせたい。
良い役者は、ライブな生命力が一挙手一投足に溢れている…
そう語る「目ヂカラ」が鋭い。
取材を終え、撮影を行うべく代々木公園へ。
雨はいつの間にか止み、うっすらと光が差し込む。
散り散りとなった桜並木の下を、うれしそうに歩く川平さん。
「今後は自分の好きなことしかやらない…と決めてる」
笑いながらポーズを取る、そのしなやかな肢体に、
枝の先々まで花を咲かせたソメイヨシノは、とてもよく似合っていた。