
2006年はフィリピン・マニラで始まった。
Malingayang Pasko at Manigong Bagong Taon!
マニラベイでカウントダウンに参加し、
元旦とは思えぬ、湿った汐風を浴びて祝った2006年も閉じた。
そして、新年。
最近姫路市になった夢前町(ゆめさきちょう)の塩田温泉で迎えた2007年。
塩田温泉 湯元 上山旅館
熱燗に川魚の塩焼きという、なんとも贅沢な和食で腹を満たし、
酔ったマナコでNHKの紅白歌合戦を眺め、酔い冷ましに温泉に浸かる…日本の年越し。
氷点下に雪のちらつく夜に、いつの間にか新年を迎えていた。
朝…霜が張った地面に光が白く反射する中、温泉に入る。
なんとも清々しい気分だ。茹だったカラダに冷気が心地イイ。
1年前のマニラと、こないだのニューヨークと、今の姫路と。
今日、この瞬間にもいろいろなところで、
それぞれの新年をみんなが迎えているのだ…と思うと、感慨深い。
「この世界はとても広くて、千回生まれ変わっても訪ねきれないほど
すばらしい国々に満ちています」と書いたのはランボオらしいが、
多様な文化を土台に、皆が新年を祝っているのか…と思うと、嬉しくなってしまう。
抱える問題はそれぞれあれど、新年を祝うその気持ちはひとつだ。
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朝のリレー/谷川俊太郎
カムチャッカの若者が
キリンの夢を見てるとき
メキシコの娘は
朝もやの中で バスを待っている
ニューヨークの少女が
微笑みながら 寝返りをうつとき
ローマの少女は
柱頭を染める 朝陽にウインクする
この地球は
いつも何処かで 朝が始まっている
僕らは朝をリレーするのだ
経度から 経度へと
そうして いわば 交替で 地球を守る
眠る前のひととき 耳をすますと
どこか遠くで 目覚まし時計の ベルが鳴っている
それは 貴方が送った朝を
誰かが しっかりと 受け止めた証拠なのだ
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2007年、ボクはこの多様さを引き受けたい。
できるだけ多くの雑多を引き受けて、普遍なる表現の域を目指したい。
混沌を混沌のまま引き受ける、寛容さでもって。