宮古で逢った犬


…忙しい毎日。

一週間以上のご無沙汰。

9月に向けての販促キャンペーンの組立が
遅々として進まず、タイムアウト。
本日、やっと方向性も定まり、明日からTVCMの制作に入る。
…あと9日しかない。

そのあいだに高校野球も準決勝を終え、
明日はいよいよ決勝。
完全に置いてけぼりである。

中華航空が着陸後炎上した時も、
クライアント先の会議室で3時間も缶詰状態だった。

交差点で号外を手にするOLをみて、
そのギャップに愕然とした。

世の中はこんなに目まぐるしく動いているのに、
クライアントは物事ひとつ決めきれないでいる!…と。

       ●

7月29日に訪れた宮古島の写真を
今やっと目にした。

カメラに向かって笑顔をふりまく犬のポートレイト。
思わず、声を上げた。そして、ため息をついた。

「ふう。」

こんな瞬間に、ボクは立ち会っていたのか…。

1ヵ月近くの時間の中で
疲弊した思考が熱を発し、
宮古島でのあの…ゆるやかなひとときが
完全に焼却されてしまっていた。

よたよたと近づいてくる野良犬を
クククっ…とニタつきながら、カメラを構える自分。
被写界深度内に収まったところで、シャッターを切る。

自分が完全に暗箱となって、相手と対峙していると、
収めた瞬間、ステキな仕上がりが予感できる。

すべてを被写体に預けて、
感動を転がしている…。

そんな共鳴が、この写真にはある。