
岩井俊二初プロデュース作品「虹の女神」が明日から公開される。
シナリオは「イノセントワールド」の作家、桜井亜美と岩井俊二の共同作業らしい。
オフィシャルサイトで桜井亜美が語っている部分が、
この映画の「核」だと思う。
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代官山の裏道をふらついていたとき、岩井さんから
携帯に電話がかかってきた。ずいぶん、色んなことを
話したけど、その時、不思議なことに2人は
ある同じ感情について思いを巡られていたのだ。
それは「身近な人の死」について。
(中略)
それはただ悲しい、淋しい、という単純なものじゃない。
その人が持っていた夢、憧れ、幸せ、エネルギー、熱さ、
優しさ…すべてのものをいっしょに空の上に持って行って
しまうということ。一緒に生きた人たちの心にも、
そのエネルギーは確かな根を張っていて、もぎとることは
自分の一部を殺すこと。
隣にいるときは当たり前だったその手応えがなくなったとき、
初めて自分がその人にどんなに支えられていたか気づいて
愕然とする。
そんなに簡単には泣けやしない…そんなに簡単に死を受け入れたりできない…。
(後略)
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まさに岩井俊二における篠田昇の死が、重なってくる。
hana&alice~篠田昇を偲ぶ~
実際、TVの取材で彼は、篠田さんの名前を語っていた。
そのコメントを聴いただけで、カラダが堅くなった。
岩井俊二にとって、篠田さんがどれだけの存在であったのか…。
孤独なランナーである映画監督を、かげひなたに援護するカメラマンは
こちらの想像以上に大きなものであった…と思う。
「リリィシュシュ」の市原隼人と蒼井優が共演している部分においても
この映画は、岩井俊二が篠田さんに捧げるオマージュなのかもしれない。
(敬称略)